免疫力

全国的に梅雨入りが進み、残るは東北地方と、新潟県を含む北陸地方のみとなった。いつもなら大して気にも留めない季節のニュースの一つに過ぎないが、今年は少し様相が異なる。理由の1つは、消防団操法の朝練を週3回行っている関係で、雨天が練習の可否に関わること。もう1つは、低気圧になると頭痛がするようになったためである。割とよく聞く症状であり、妻も以前からそうした症状を訴えていたが、自分が実際常習的に頭痛を感じるようになったのは、この1年ほどの間のことだ。頭痛症状が起きてから初めて迎える梅雨なので、戦々恐々としている。関連性があるのかは分からないが、昨年8月に新型コロナに感染した頃が発症の時期的には符合する。元々、仕事でもオフでも、日中にあまり水分を取らない生活スタイルを続けてきたので、夕方になると体の血流悪化で頭が痛くなってくることはよくあった。しかし、最近は朝から痛くなることが多く、その周期が概ね天気の状況と一致することから、「低気圧頭痛」だろうと自己診断するに至ったのだった。妻は、目の奥のほうがキリキリと刺されるように痛むと訴えるが、自分の場合、頭全体がズーンと重くなる感じで、鋭い痛みではない反面、へばりつくように中々取れないのが特徴だ。当然、仕事のやる気や能率にも大きな影を落とすことになる。対策としては、脳外科で処方された漢方薬を朝昼飲んだり(夕はあまり飲まない)、これまでよりも積極的に水分を摂るようにしたりしているが、いずれも対症療法なので完治につながるものではない。原因はストレスなのか、食生活や運動などの生活習慣なのか、コロナの後遺症なのか分からないが、頭痛とは「長いお付き合い」になるであろうと観念し、この現状をありのままに受け入れている。

 

頭痛に限らず、ここ最近は体調が常に悪い。「今日も元気だ!」なんて感じる日はまずなく、いつも体のどこかしらに異常を感じながら過ごしている。かくいう今日も、昨日から発症した風邪症状(喉の痛み、鼻水、悪寒、38度台の発熱)のせいで、急きょ仕事を休むことになってしまった。今回は家族で自分だけが発症したので、特に原因も分からないいわゆる「普通の風邪」(念のため自宅でコロナの抗原検査も受けたが陰性)だったと思うが、子供が風邪を引くとほぼ100%自分も感染するので、風邪を引く頻度が以前より高まっていることは間違いない。そして何より、一度体調が悪くなると、快復するまでに以前より数倍の時間がかかるようになったのも、疑いようのない事実である。例えば、4月下旬に子供の咳がうつって「我慢できないほどの発作的な咳」の症状が出るようになった後、完全に治るまでには1ヶ月もかかった。会議中に症状が出て、廊下に出て咳をしてから戻ったりすることもあったので、いくらコロナが5類移行したとは言え、ひんしゅくものであった。子供が数日でケロッと治ったのとは対照的である。こんなことが日常茶飯事で、原因不明の痛みや不調が常に体のどこかしらで起きているのだから、気持ちだってそれに引っ張られてついつい弱気になる。「健康優良不良少年」になれるものなら、なりたいものである。

 

顔の見た目、頭髪のボリュームダウン、肩こり、柔軟性の低下、体力低下などを抑えて、自分が年を取ったと感じる最大の要因は、何といっても免疫力の低下である。前者に比べて明らかに実害が大きいからだ。今、引いている風邪も、果たして明日になれば治っているか、自信は持てない。免疫力の低下には、睡眠不足や、運動不足、食事のバランス、ストレスなどが影響を及ぼすと言われているが、どれも非常に危うい状況だから頭が痛い(比喩的な意味で)。10年以上前から健康管理の上で心がけてきた「予防の原則」は、この年齢になって一層その重みを増している。自分はもう若くない・・・それを気持ちの問題ではなく、現実の利害に関わる問題として、突きつけられている。仕事をスムーズに進め、前向きな気持ちで生活を送るためにも、生活習慣の改善への意識をもっと高めていく必要がありそうだ。

 

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