登山:苗場山(2021/8/8)

新潟・長野県境に位置する日本百名山の一峰、苗場山(2145m)を登ってきた。上越から比較的近く、かぐらスキー場があることから冬場には幾度となくスキーで訪れてきた山だが、これまで登山したことはなかった。ただ、山頂が高原のように平坦になっていて、様々な植物が生育する湿地帯が広がっていることは以前から知っていた。次に登山するとしたら苗場山・・・とかねて心の中でイメージを膨らませていたところ、ちょうど丸一日だけ妻から休みを与えられたので、職場の後輩を連れて二人で挑戦してみることにしたのだった。ちなみに彼は自分の隣の席の新人君。登山はほぼ初めてながら、靴やリュックサックなど登山道具一式を今回のために買い揃えるなど、やる気満々であった。

 

車で自宅を出たのは午前4時。途中で後輩を拾い、秘境・秋山郷を通って山の西側の小赤沢3合目登山口へと向かった。ここから登頂を開始したのが6時40分。久々にして念願の2000m級の登山で、「槍が降っても登る!」と意気込んではいたものの、台風が接近していたことから、雨天の悪条件を覚悟していた。しかし意外にも天気は落ち着いていて、曇天なので暑くもなく(当然汗はかいたが)、登山道は概ね乾いていて歩きやすかった。六合目から八合目辺りまでは岩の多い急斜面が続き、鎖場もいくつかあったが、妙高山の急峻さに慣れた自分にとっては特に恐れるに足らなかった。一方、後輩にとっては全てが未知の経験だったので、かなりハードに感じたみたいで、息も上がっていた。そこで上り下りとも、基本的に彼を先頭にして歩き、彼のペースに合わせることにした。スピード登山を是とする自分には、上りこそ休憩が多く若干物足りなさを感じたものの、下りでは若さと体力に勝る後輩が強さを発揮し、自分が置いていかれる場面もあって、これで案外ベストに近いバランスが取れていたのだった。八合目を超え山頂に近づくと木道の整備された高原地帯が広がり、景色が一変。進むに連れて天候がさらに改善し、ガスが晴れて、近隣の山々も姿を現し、美しい景色が広がった。山頂が高原状に平地になっていて、湿原が広がる苗場山の独特の眺めを楽しむことができ、ここまできた甲斐があったと感無量だった。結果的に下りでも雨は降らず、涼しくて熱中症の心配もなかったので、登山日和で大当たりだったと言える。山頂の標識に到着したのは9時、持参したコンロで水を沸かし山頂でカップ麺とコーヒーを味わった。ベタなお楽しみではあったが、登頂した達成感もあり、やはり美味しさは格別だった。山頂での優雅なひとときを満喫し、9時45分に下山開始。11時40分に無事下山した。

 

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雨でも登れさえすればいいと思っていたのに、意外や意外、景色を堪能できたし、写真もたくさん撮れて、久々の百名山登山を十二分に楽しめた。それは後輩も同じだったようで、楽しかった、登れてよかったと何度も口にしていた。今回の苗場山が、彼が登山の趣味に開眼するきっかけとなれば、自分としても嬉しい限りだ。次なる新たな百名山は、新潟県最高峰の小蓮華山をターゲットにしたい。行くならもちろん、日帰りで。

 

【登り】2時間20分
【山頂滞在時間】45分
【下り】1時間50分
【トータル】4時間55分

(※今回の写真は、フォトライフの「20210808苗場山登山」フォルダに保存した。)

 

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