セルフメディケーション

今朝は消防団による捜索活動に団員として参加し、5時半から8時半ごろまで活動。行方不明者が発見されたことから、9時ごろに解散になった。午前半日の年休を予め申請していたので、予想外に自由時間ができた形。色々とやりたいことは思い浮かんだのだが、どうにも体が言うことを聞かなかった。前夜23時台まで起きていたくせに無理矢理4時台に早起きして寝不足だったのと、捜索で歩き回ったことで、疲れがのしかかってきたのだった。もはや出かけて用事を済ませるような気力はなく、アパートに帰宅後、ベッドに2時間ほど横になった。そうして、昼休み時間中にようやくアパートを出て、13時から勤務を開始した。


しかし、日中に横になっても疲れは取れないもので、時間が経つにつれて、どんどん体がしんどくなってきた。特に頭が重くて、仕事に集中できない状態に。そこで思い切って、定時後1時間も経たずに18時過ぎに退勤した。ちょうどノー残業デーだったのでそれを口実にした。18時過ぎの屋外は、とても明るくて、20〜21時台に帰るのが常の自分にとっては、すごく不思議な気分だった。平日とは思えない、現実感のない光景、と言ったら頭がおかしいと思われるだろうか。でも早期撤退の決断のおかげで、終業後に近所の日帰り温泉で風呂に入ったり夕飯を食べたりして2時間ゆったりと過ごすという贅沢を味わうことができた。ある意味では、お金には代えがたい、ボーナスよりも貴重な時間だった。


そして帰宅後、21時過ぎ。口の中に違和感を覚えて鏡で見てみると、下唇の内側に小さな口内炎が複数できていた。自分にとって、口内炎疲労で体のバランスが崩れていることのサインで、割としょっちゅう発生する。サインを見逃すと、悪化して口の中が大変なことになってしまう。そこで、手元にあった「ケナログ」という口内炎用の塗り薬を使用した。先月、佐渡を走った後にひどい口内炎ができたときに、痛みに耐えかねて初めて買った薬だった。これまでは自然治癒するまでひたすら我慢していたが、先月はあまりにひどくて我慢できなかったのだ。ただ、さすがに薬の効果はテキメンで、塗ったら3日ほどで痛みを感じなくなりほぼ完治した。こういうふうに、ドラッグストア等で売っている市販薬を使って自力で体の不調や傷を手当てすることを、セルフメディケーションという。今年から、これを支援するための国の施策として「セルフメディケーション税制」というのが施行された。対象の市販薬の購入額が所得控除されるというもので、対象の製品は購入時のレシートにそれを示すマークが印字されるなどによって、ほかの製品と区別して分かるようになっている。ケナログもこの制度の対象となる薬で、ウエルシアで買ったときのレシートには、対象品であることを示す★印がついていた。所得控除を受けるには、年間で合計1万2千円超の出費である必要があるが、たぶん自分はこの金額まで達することはないだろう。それでも、QOLの重視及び医療費抑制の観点から、できるだけ医者の世話にならないようにすることを目指している自分にとっては、この制度の趣旨には大いに賛成している。


まだ若いつもりでも、体の老化は確実に進行している。風邪もケガも、もはや自然治癒任せでは容易に回復しそうにない。かといって、やせ我慢した末に、悪化して医者のお世話になるのでは目も当てられない。従って、適度に、適切に薬を利用するのが、一番合理的で現実的な選択肢と言えるだろう。税制も追い風にして、自分なりにセルフメディケーションを積極的に推進していきたいと思う。

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