平穏

最近、仕事がすごーく落ち着いている。何の波風もない。自分のやろうとしている通りに、問題なく事が進み、それを妨げる人も要素もない。まさに順調そのものだ。あまりにスムーズなので、今月に入ってから残業は全くしておらず、ほとんど毎日17時15分に仕事をきっぱり終えている(ただ、私事や同僚との雑談等で18〜19時くらいまで職場にはいる)。精神的にも非常に安定している。日によっては、家にいるより職場にいるときのほうがリラックスしているほどだ。家では家庭の事情で色々とトラブルもあるが、職場の人間関係は良好だし、理不尽な仕事をやらされるといったこともない。昼休みに職員でしているバドミントンも、心身のリフレッシュに大きく寄与している。元より仕事については、2年目の後半以降、上司からの監督はほぼなく、仕事を振られることもほとんどないため、完全に自律的に仕事をやっている状態だ。それはさながら、「自営業」のようである。だから、仕事の段取りを自由に決められて面白いといえば面白いのだが、完全にルーチンワークなので、手ごたえがなくてつまらないといえば少しつまらなくもある。トラブルなく順序どおりに淡々と仕事が進むと、必ず手空きの時間が生じる。だから、後任者用の資料やマニュアルの作成作業に勤しむことになる。自分がゼロから作り始め、何種類かに分けてコツコツ更新し続けてきたそれらの文書は、すでに30〜40ページ規模になっている。自分が前任者からの引き継ぎの時に3枚の紙しか渡されなかったのに比べるとものすごいボリュームだが、今後さらに充実させていくつもりなので、最終的には関連資料を除く本体部分だけでも50〜60ページ規模になる見込みである。関連資料も含めればフラットファイル3冊、300ページ超に膨らむだろう。給与の仕事は結構幅が広いので、網羅的に説明しようとすればどうしてもそれくらいの量になる。それゆえ、自分の後任者は幸運だ。自分が前任者から引き継いだ時の絶望感と苦労を味わうことは決してないのだから。とにかく、そんな感じで、マイペースに穏やかに仕事が出来ている。これは恵まれたことだと思う。一昨年は、担当1年目で何もかも分からずトラブルも多くてとにかく忙しかったし、昨年は給与減額措置や独逸への研修など降って沸いたようなイレギュラーな事態に精神的に激しく翻弄されていた。だから、今年の安定ぶりは自分にとっては本当に際立って感じられるのである。この状態がいつまでも続けばいいとも思うが、そんなことはないだろう。異動が今年9月になるか、来年4月になるかは分からないが、少なくとも「給与担当4年目」は決してない。それだけは確かだ。それに、同じ仕事を繰り返していても、進歩はない。向上心を保ち、多様な経験を積むためにも、次の新しい業務を任ぜられる方が自分にとってはプラスだし、自分自身も本心ではそれを望んでいる。そうでないと、落ち着きを通り越して平和ボケしてしまい、仕事へのスタンスもいい加減なものになってしまうことだろう。このひとときの安息が早く終わり、自分が試される機会が来ないものかと、うずうずする気持ちも、心の一方では存在している。その気持ちこそ、大事にしていきたい。

(40分)