Natural

自然な文章を書くということは、実に難しい。感情に突き動かされて書くのではなく、頭で内容を考えながら書くとなると、一層難しい。かつては、何か書こうと思い立つときには、たいてい心の底から怒涛のように湧き出てくる抑えがたい思いがあって、その勢いに委ねてペンを動かすだけですらすらと言葉を並べることが出来た。心から出てくる言葉の流れの速さに、ペンの動きが追いつかないくらいことすらあるほどだった。しかし、そうした気持ちが姿を現すことはめっきり少なくなり、自分と冷静に対話しながら、一つ一つ言葉を引き出さないと文章が書けなくなってしまったのである。これが毎日続くとなると、自分にとっては大変な労苦である。時間と体力の浪費も著しい。言葉のつなぎ目に悩むあまり、当初考えていた展開や盛り込むべき話題を忘れてしまうこともままある。そんな目に遭ってまで、ブログを続けるのは、どんな些細なことであれ、自分の今の言葉を残すことは後々の自分にとって何かしらの役に立つはずだという思いがあるからだ。過去の自分の言葉から、改めて気付きを得ることもあるし、文章を書くことは自分の生きた証を残す行為でもある。今の自分の行為に意味があることを信じて、明日も、明後日も、いつまでも、自分はブログを書き続ける。

(20分:6/11)