実名主義

大学時代と現在とで、ネットの使い方は大きく変わった。第一に、ニコニコ動画Youtubeといった動画サイトを全く見なくなった。当時あれほど夢中になって見ていたのは一体何だろうと思うくらい、きれいさっぱり足を洗ってしまった。第二に、ネット上のコミュニティに全く関わらなくなった。当時関わっていたコミュニティというのは、2chなどのいわゆる「掲示板」であったが、大震災後のデマの流布を警戒して近づかないでいた結果、それが定着して全く近寄らなくなってしまった。書き込むことはおろか、見ることすらしていない。ただこれについては、元々好きじゃないのに長年の習慣でなかなかやめられなくて困っていたので、ちょうどよかったと思っている。SNSは、特に日本人にとっては、人の目を意識して当り障りのないことしか書けなくなり、責任ある率直な自己表現を阻害するもののように感じるので、相変わらず興味を持てない。特に、実名主義Facebookなんて絶対無理。ネットという魑魅魍魎の跋扈する世界において、そんな無謀なマネをする度胸は自分にはない。ソニーから流出した個人情報は永遠にネットの海を漂うことになることだろうが、それが自動的にこのブログと結び付き暴露することはまずないので、その問題と意図的に実名を晒すのとは全く別次元の話である。


SNSで四六時中誰かの生活を覗けるだなんて、気が参ってしまいそうだ。夜に自分の部屋にいるときくらいは、人の心配をせず、心安らかに独りでいたいと思うのは自分だけだろうか。そうことからも、自分には、マイペースで好き放題に書きたいことを書け、自分専用の世界を構築できるブログのほうが性に合っている。というか、ネット上においてはブログ(あるいは個人HP)以外の表現手段はあり得ないだろうな。対外的な「もう一人の自分」を使いこなせるほど自分は器用ではないから。

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