番号

暇なとき、たまに、財布の中のお札の通し番号を見ることがある。ぞろ目とかキリのいい数字だったら、記念に取っておこうかな、もしかしたらコレクターに高値で売れるかも、なんて魂胆で眺めるのだが、そうそう数字の揃ったものにはお目にかかれない。というか見かけたことがない。ただ、数字の前の記号(2桁のアルファベット)では、結構面白い組み合わせを見かけることがある。


今手元にある中では、「VV」「SS」「UX」というのがちょっと面白い組み合わせのお札だ。UXは新潟のテレビ局だし、SSはサービスステーション(ガソリンスタンド)の略称だな、なんて風に他のものの名称や略称を当てはめて遊んでみたりすることが出来る。学生時代は暇だったので、よくこんなことをしていたものだ。VVは両手でVサインをしているみたいで何だか縁起がいいので、使わずに取っておいているお札だ。少なくともかれこれ半年くらいは机に入れっぱなしで保管している。保管中のお札は、他にも二千円札のピン札と、夏目漱石の旧千円札のピン札の2枚がある。これは番号や記号が珍しいから保管しているものではなく、ただ単に希少性から保管しているに過ぎない。それと、額面以上の金銭価値はないと言われるもののギザ十も何となく数枚保管している。


これからもし政府の信用が低下して、ハイパーインフレにでもなったら、貯蓄や現金の価値は0に等しくなる。土地とか骨董品とか金(ゴールド)とか、それ自体が価値を持つものを所有することによって資産を形成し自己防衛するのが賢いやり方(?)なのかもしれない。なーんて考えることもあるが、いざ経済が破綻して流通がストップしたりしても、家の畑と田んぼがあれば少なくとも食べ物は確保できるだろうし、まあいっか、と今のところは割と楽観的に考えている。経済活動を活発化させる原動力は、なんといっても人々の将来に対する楽観的観測だ。それが行き過ぎてアメリカみたいな借金大国になっても問題だが、適度な楽観さは不可欠だ。日本人が不景気だ政治はダメだ世も末だ俺の若い頃は云々と口にするようになって久しいが、日本は文化や科学技術の分野ではまだまだ世界で大きなプレゼンスを発揮している。悲観ばかりしないで、もっと自信を持とうよ、健全で正当な自信をさ!・・・と自分は声を大にして言いたい。

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