満喫

今日は朝7時過ぎにアクセラで家を出発した。目的地は富山。大学時代の友人のYに会って遊ぶ約束をしていたのである。


目的地までは北陸道を利用して向かった。アクセラで高速道を走るのは初めてだったが、幸いにも今日は晴天。そんなに肩を張らずに余裕を持って運転できた。景色もよく見えたし、富山に近づくにつれ気持ちが弾んだ。


Yとは某駅で待ち合わせをしていた。遅れるかと思っていたが何とか予定時刻ピッタリに到着。着いて数分してYが乗り込んできた。卒業式以来の再開だったが、元気そうで何よりだった。彼のiPodをカーステレオに接続したら、AKB48の音楽が流れてきた。彼はAKBのファンなのだが、自分も聴いているうちに結構いいなと思い始めた。家に先月AOKIでスーツを買った時にもらったAKBのクリアファイルがあるのだが、それを日常用途で使うことも少し考えてしまった。これでは秋元康の思う壺だが、うーんでも実際いいなって思ってしまうんだからしょうがないというものだ。


まずは映画館で「涼宮ハルヒの消失」を見ることにしていたので、「富山シアター大都会」という映画館へ向かった。周りは田んぼなのに「大都会」って何だ?となんだか名称のミスマッチ加減に首を傾げてしまった。でもあとで「大将軍」というパチンコ屋も見かけたのだが、そのイミフ加減に比べればこちらのほうが若干「正気」だと思った。大都会は割りとこぢんまりとした映画館で、シネコンにはない雰囲気が何だか懐かしかった。上映が始まったのは9時半。消失は160分近い長尺の映画だったが、中だるみなく最初から最後までよく作られていて、時計を一度も見ることなく見終えることとなった。内容は文句なしの出来だった。ハルヒは原作既刊を読み終えてから久しかったのでご無沙汰だったし、ストーリーはほとんど忘れかけていた。でもその世界観はきちんと自分の中に残っていたから、すんなり馴染めたし、キョンのモノローグに違和感を覚えることもなかった。今作の一番の魅力は何と言っても、変化後の世界の長門にあるだろう。詳しくは語るまい。見た人にはもうわかっていることだし、見ていない人には何を語ったところでとても伝えきれるものではない。ただ、その一挙一動全てに胸に迫るものがあった、とだけ言っておこうか。今自分がどこにいるのかということも忘れて見入ってしまったが、やはりこの感覚こそが映画の醍醐味だろう。見終わった後は、せっかくなのでグッズを買うことにした。自分は家でいつでも楽しめるようにと思って、ポストカードセットを購入した。劇中の名場面が描かれたポストカードが20枚くらい入っていて、1000円。この手のグッズの中では手頃な価格で満足。一方Yは、3600円分くらいもグッズを買っていた。思わず衝動買いしてしまったとのことで、さすがだと思った。貧乏性な自分はどうしてもついケチケチしてしまう。大人の買い物とは、かくあるべきだろう。でも家で家族に見られたら、ということを考えると大胆になれない自分がいる。それもまた1つの道だろうか。

↑左:表、右:裏。これを眺めるだけでもぐっとくる。


ここからはちょっと早送りで。映画を見終えた後は、道の駅「カモンパーク新湊」で「白エビかき揚げ丼」というのを食べた。Yのおすすめだったのだが、今年初めに行われた「全国ご当地どんぶり選手権」というイベントで堂々の1位にかがやいたとのことで、店は大繁盛していた。食べてみると、募る期待を裏切らない、いやそれを上回る味だった。白エビの風味とさくさく感がたまらなかったし、てんぷらだけど結構さっぱりしていて最後まで飽きが来なかった。さすが1位と納得。と同時に、新潟からはどんなどんぶりがエントリーしたのだろうかと気になりもした。そのうち調べてみるとしよう。久々に腹いっぱい昼食を食べられ、気分も上々だった。


その後は、「海王丸パーク」というところへ行った。帆船「海王丸」が係留されていて、その周りが綺麗に整備されていた。これは展示されているだけでもう退役しているのだが、後継として「海王丸Ⅱ世」という船がある。これは、夜帰ってから「龍馬伝」を見ていたら、「現在も練習船として、勝海舟アメリカに渡った咸臨丸と同じ航路を航海している」と紹介されていて、タイムリーさにちょっとびっくりした。ここでは主に、遊覧船で富山新港をぐるっと回り、橋の下をすれすれでくぐったり、船を追って飛ぶカモメにかっぱエビせんを投げつけたり(これがなかなか当たらないのだ)して楽しんだ。バードパークでぼんやりと鳥を観察して、慌しい浮世から心を解き放ったりもした。Yはこれに加えて、アスレチックも楽しんでいた。もう大人といえど、やっぱり、時には童心に帰ることも必要ですよねー。

↑3600mもの長大な橋を建設中だった。橋桁の高さは47m、柱の高さは127mにもなるとか。本当に巨大だった

↑遊覧船。50分掛けて港を周る。運河にかかる橋の下をくぐるときは外に出られるけど、橋が低いので橋桁が頭の上スレスレのところをかすめて行くことになり結構ハラハラした


↑追いかけてくるカモメたち。昨年夏、北海道へ行くフェリーの上でも同じ光景を見たので、それを思い出し懐かしくなった

海王丸海上からのベストショット。どうぞパソコンの壁紙にして使ってください


その後のことは少し端折り、最終的に「はじめ家」というラーメン屋でラーメンを食べた後、彼を家まで送り届けたところで今日の富山巡りは終了。彼に別れを告げると帰途に着いた。

↑そういえば県外のラーメンを食べたことはほとんどなかった。麺の歯ごたえや、スープの風味も何だか新潟とは違う印象で、ちょっとした異文化体験だった


高速を快調に飛ばして、20時前に帰宅。幸いにも龍馬伝を生で見ることが出来た。今回は1日だけのごく短い旅だったが、Yのおかげで富山の食と海を満喫することが出来た。次に行くときは、もうちょっと中心市街地をゆっくり見てみたいなと思った。路面電車なんて富山ならではのものだし、通りがかりに見た限り、富山城も思いがけず立派だったから、一度行ってみる価値はありそうだ。何はともあれ、いい週末だった。自分ももっと上越のことを理解して、人を案内できるようにしておきたいと思った。

(110分)