ぼくらの

先々週ころに、ふと鬼頭莫宏のコミック「ぼくらの」を読みたくなり、本棚から引っ張り出した。


そして既刊最新刊の10巻までをがーっと読み切った。


少年たちが自分の死が約束された中で、自らの大事なものを守るために、葛藤し悩みながらも、最後は全力で戦い、散っていく…。命、生と死、生きる意味といったあまりにも重いテーマを扱っているがゆえ、またそれを死ぬには若すぎる中学生の少年少女たちが語っているがゆえ、一つ一つのセリフが心の中にくっきりと足跡を残す感じがして、とにかく物語世界にのめり込んだのだった。


で、当然「11巻はどうなるんだ?」ということが気になった。


もしかしたらもう出てるのか、何巻まで続くのだろうか、と思ってググってみる。


すると二つの事実が判明した。


一つは月刊IKKI8月号ですでに「ぼくらの」が完結していること。ということは11巻で完結ということだ。


もう一つは、11巻が未だ発売されていないこと。10巻の発売が1月だったし、もう完結しているのだから、そろそろ出ていてもおかしくない、いや出ていないとおかしい時期だと思うのだが、出ていない。出る予定も発表されていないようだ。


編集部と作者の間にいざこざがあったのか?それとも作者が雑誌の最終回に納得できていない部分があるのか?


色々と想像はしてみたが、いずれにしろ出ていないのなら、待つしかない。コミック派なのでIKKIのバックナンバーを購入して読む気にはならないし、ネットでネタバレ情報を見るなどもってのほか(自分はゲームでも本でも映画でも、ネタバレされるのが何より嫌なのだ)。


10巻までの内容を忘れかけたころに11巻が出れば、また一気に読みきる楽しみもあるというもの。そう楽天的に考えて、続刊を待つとしよう(基本的に自分はかなり楽天的な人間なのである)。

(15分)