BRA★BRA 2017

今日は「BRA★BRA FINAL FANTASY BRASS de BRAVO 2017」に参加してきた。一昨年の松本公演、昨年の東京公演に続き、初公演から3年連続の参加である。3年目にしてようやく念願の新潟公演が実現したので、妻を連れて車で新潟市まで出かけて聴きに行った。今日の公演は夫婦共々楽しみにして待っていた。


恒例の「モーグリのテーマ」のボディーパーカッションコーナーやアンコールでの観客のステージへの登壇といった参加型のコンサートなのが、この公演の一番の特徴であり大きな魅力になっている。また、音楽によってゲームの名シーンやバトルやフィールドの映像とともに蘇る、プレイ当時の記憶が、否が応にも観客のテンションを高ぶらせる。それらが観客とステージの一体感、ライブ感を高めるのが、いわゆるクラシック音楽を聴くようなかしこまったコンサートとは全く異なる楽しさを与えてくれる。素晴らしい演奏を聴いていて心も体も震えたし、抑えきれない感激から反射的にほぼ全曲で演奏終了後に「ブラボー!」と声を挙げていた。演奏された曲目も、定番曲と新しい選曲のバランスが非常によかったと思う。「エアリスのテーマ」が流れたときは涙が流れたし、「親愛なる友へ」の小編成のジャズアレンジ曲もいい味を出していた。今回は、前から4列目の席を取れたこともあり、植松さんやオーケストラのみなさんをすぐ近くで見られたのも、すごくお得感があってよかった。どの楽器の音がどの方向から飛んでくるかが、視覚的にも聴覚的にもよく分かって楽しかった。今年はFF30周年の節目の年だが、自分の年齢も今年ちょうど30才になり、FFをプレイするようになってからの年月は今や自分の人生の半分以上を占めるようになった。FFの歩みは自分の人生と重なっていて、過去のナンバリングタイトルの発売は、どれも自分にとって大きなイベントの一つとして刻まれている。こんな素晴らしいゲームの誕生から発展までを、同じ時代に生きて体験できるというのは何という幸福なのだろうかと、今回参加していてつくづく思った。100年前の人も、100年後の人も、この体験は絶対にできないものだ。今この時代に生きているからこそ、FFが多くの人々の記憶・経験として幅広く共有されていて、それを語り合ったり、こうして一緒に楽しんだりすることができる。こんなに素晴らしいことはない。生きててよかった。大げさだが、本当にそう思ったのだ。それほどまでに、稀有で幸せな2時間だった。


新潟公演は大盛況のうちに幕を閉じた。自分も妻も、楽しかったねと口にしながら、笑顔で会場を後にした。来年も、きっとどこかの会場で、ブラボーと声を挙げよう、そう心に固く誓っている。



(50分)