ライフロガー

今年の1月2日から、「Fitbit Charge2」という腕時計タイプのライフロガーを使い始めた。新年を機に、新しいことを始めてみようということで、これまで3年半使っていたオムロン活動量計(HJA-306)から乗り換えたものだ。使い方及び機能・性能の面で今までの活動量計と、このライフロガーを比較すると以下のような感じになる。


活動量計・ズボンのポケットに入れて携帯。
→×着替えるたびにつけ替える必要あり。ポケットがない服だと使いづらい。装着忘れも多々。
・睡眠中のログは取れない。
・計測できるのは歩数と、そこから算出される歩行距離、消費カロリー、脂肪燃焼量のみ。
→×機能が少なくて物足りない。
・バッテリー(ボタン電池)は半年程度持つ。
・本体に保存できるデータは2週間分。ログはPCに転送してバックアップ。


<Fitbit Charge2>
・腕に装着して携帯。
→○服を着替えるときにいちいち着脱しなくていい(ただし服に引っかかることはある)。
 △腕時計を左腕につけたいときに重なって邪魔になる。
・歩数のほか、心拍数、睡眠記録も計測できる。
→○睡眠記録はかなり正確。酔っ払って日記をつけずに寝たときに、後から就寝時刻が分からなくなる問題が解消される。寝返りを打った回数、睡眠中に起きた回数も分かる。
 ×歩数は、実際よりかなり多めにカウントされる。活動量計と比べると、だいたい1.3倍くらい多いので、あまり当てにならない。何歩歩いたという絶対数ではなく、前日より増えた、減ったという相対数で捉えるのが妥当。
スマホBluetoothで連携して、着信を知らせたり、データを転送したりできる。
・しばらく動いていないと、振動して活動を促してくれる。
→○平日の日中は仕事でついつい長時間座りっぱなしになりがちなので、体をほぐすために席を立つリマインダーとして最適。
・サイレントアラーム(バイブ機能)により「音の鳴らない目覚まし時計」として使えるので、同じベッドで寝ている妻をアラーム音で起こす心配がない。
・生活防水なので、洗顔や洗い物で水がついても心配ない。ただし、入浴時はさすがに外す。
・本体のLED液晶は普段消灯しているが、腕を傾けると自動で点灯・表示される。
→△LEDバックライトがかなり明るいので、寝床や暗いところでは目がチカチカする。
・バッテリーは5日程度持つ。
→△帰宅後〜就寝前までの間は腕から外して、毎日充電する必要がある。
スマホに転送したデータを専用のアプリ上で表示して、詳細なログが見られる。
・ベルトを交換できる。
→○劣化したベルトを交換して、本体は長く使い続けられる。



ライフロガーは、まさに自分のような記録人間のためにあるような製品で、ずいぶん前から気になっていた。これを選んだ直接のきっかけは、昨年末に知人が使っているのを見たこと。コンパクトでシンプルなデザインなので仕事中に着けていても目立たず、睡眠記録が取れるというところが気に入って、2万円の大枚を叩いて購入した。今までと比べて、圧倒的に機能が増えて、色んなことができるように、分かるようになり、便利さを実感している。何よりも、使うのが楽しい。腕に四六時中着けているのは、人によっては抵抗感もあるだろうが、自分は元々腕時計好きな人間だったので、すぐに慣れた。人からは「それって、アップルウォッチですか?」とよくきかれるが、自分はこれは時計ではなくセンサーであり、ライフロガーだと答えるようにしている。なぜなら、この製品によって、色んなデータのログが取れるようになったし、記録にかかていた手間も大幅に軽減されたからだ。特に、睡眠専用の記録を個別につけなくて済むようになったのは非常に大きな変化である。自分は睡眠時間の記録に特に大きなこだわりがあり、高校時代からすでに手帳に起床就寝時刻をメモしていた。そして2007年7月からは「ねむログ」というウェブサイトでの記録を開始。2016年10月に同サイトが閉鎖するまでほとんど毎日欠かさずPCで就寝・起床時刻を記録し続け、睡眠時間・リズムの確認に活用してきた。ねむログの閉鎖後は、直後から後継サイトの利用を始めたのだが、スマホから毎日記録しなくてはいけないのがどうにも面倒で利用を中断。どうしようかと困っていたところでFitbitを知って飛びついたという経緯がある。さらに、自分の身体的な活動にかかわるあらゆるデータを一つのアプリ上に統合し、一度に見られるようになったことで、健康管理のための活用の可能性も大きく広がった。今はまだ使っていないが、体重や食事などの情報もアプリ上から入力できるので、複数のバイタルデータから自分の体調の変化を詳しく知ることもできるだろう。ただ一点、非常に残念なところがある。それは、自分の使っているスマホ(ミクスペリア、SO-04E)では、アプリからFitbitとのBluetooth連携ができない点だ。どうやら、2013年9月発売のスマホでは、スペックが不足しているらしい。そのため、本来ならFitbitを腕に着けたままスマホにデータを転送できるのに、一旦Fitbitを外してPCに接続し、専用ソフトを起動して同期しないといけないという非常に面倒な状態になっている。また、スマホとリアルタイムで連携できないので、ランニングやサイクリングをしたときにGPSでルートの地図を表示する機能も利用できない。Fitbitの本来の機能を引き出すためには、思い切ってスマホを買い換えるべきなのかもしれないが、ミクスペリアに非常に愛着があるし、Fitbit以外では特にこのスマホに不満を感じていないので、今のところは買い換える予定はない。


ライフロガーを手に入れたことによって、自分の活動に関する情報量は大きく増え、その活用可能性も大きく広がった。日常生活のほか、スポーツ、登山など様々な場面で、Fitbitは自分のパフォーマンスを数値化してくれる。データを記録するためのデバイスから一歩先に進んで、データを活用して役立てることを当たり前にしていけるように、ライフロガーとの付き合い方を色々と試しながら探っていきたい。

(90分)

(2017/3/18追記メモ:機能停止していた「ねむログ」のブログパーツを削除した。)