まれ完結

NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「まれ」が、昨日放送された最終回で完結した。4月の放送開始から半年間、全156話を、1回も見逃さず全て視聴した。朝ドラを全話観たのは初めてのことだった(観ようと思って毎日観たのは中学時代に放送された「ほんまもん」〜「まんてん」以来だと思う)。時間に換算すれば、39時間。これがもしアニメなら、1話25分換算で93話以上になるボリュームなのだから、いかに長かったかがよく分かる。リアルタイムでの視聴は難しかったので、ほとんどは一度録画してから夜に夕飯を食べながら観るようにしていた。時には10話くらいストックしてしまうこともあったが、それゆえに4、5話分を一気に見る楽しみ方も出来た。最終回は放送当日中に視聴出来てほっとした。今自分の胸中にあるのは、最後までしっかり観切ったという安堵感であり、残念ながら感動ではない。やはり、7クールは長すぎた。物語が間延びしたり、横道に逸れたりして、観るのが退屈な回も少なくなかったからだ。特に、主人公が横浜の菓子店を辞めて能登に帰った、中盤から終盤にかけては、お話のスケールが縮小、失速した感が否めなかったし、結末も、自分が予想していた「主人公が世界一のパティシエになる夢を実現するため、フランスへの菓子修行に出発」という「俺たちの戦いはこれからだ!」的展開ではなく、平凡な日々がこれからも続くというところに小さく落ち着いてしまって、如何せん盛り上がりに欠けた。決して悪いとは言わないが、半年間もの長期間に渡って毎日観続けてきたドラマの最終回なのだから、もう少しグッとくる何かを持ってきて欲しかったというのが正直なところだ。もし土屋太鳳が主演していなかったら、途中で投げ出していただろう。ちなみに、自分が一番ハマっていたのは、横浜編でシェフの連れ子兄妹間の禁断の恋が描かれていた辺りの話だった。この横浜編が物語のピークだったのは、最後まで観た視聴者の誰もが認めるところではないだろうか。




↑スーパーで売っていた「まれ」とコラボしたチロルチョコ


また明日から、朝ドラの新シリーズが始まるが、日曜以外の毎日放送される朝ドラを半年間に渡って見続けるのは本当に大変なので、観るつもりはない。「朝ドラ史上初の幕末スタート」と言われても、気持ちがなびくことはない。ヒロイン役が好きな俳優だからというだけで観始めると、後で大変な思いをする。購入後丸8年が経った容量250GBのHDDレコーダーの中には、未だ多くの番組が消化されずに残ったままになっているから、当分は新しいドラマには手を出さず、録り貯めた番組の視聴に時間を充てたいと思う。

(60分)