自分は人間ではない。ヒトではあるが、人間ではない。「人」の「間」で生きて行くことに本質的な障害を抱えているし、そこに自分の幸福を見い出せないからだ。その事実をようやく正面から受け止められた。これまで感じていた生きづらさ、年を経る連れて募っていた焦燥感の原因は、自分は人間であるという誤った自己認識を持っていたことが原因だった。人間ではないのだから、ほかの誰かと同じような「幸せの形」を自分に当てはめようとしても、決して実現することは出来ないし、無理矢理にそれを追求すればするほど不幸な結末しか訪れない。自分は人間性の根本的な部分において、他者と決定的かつ致命的に異なっており、決して分かり合うことは出来ない。他者と同じように考えて、他者と同じことに幸せを感じて、伝統的な価値観の中で生きることは出来ない。それを前提として、今後の人生の展望において一切の他者の介在を前置せず、自己の存在のみによって完結する形で自分の進む道を描いていくことをここに宣言する。この方針を実現するため、行動と認識において以下の指針を持つこととする。
・人間関係にはギブアンドテイクしかないと心得る。他者に見返りを一切期待せず、無償の奉仕もしない。
・他者の生き方や伝統的価値観を絶対に自分に当てはめて考えない。他者が出来ることが自分にも出来るとは決して考えない。他者と自分を決して比べず、自分が年相応の人物でなければいけないという意識は捨て去る。
・ベネフィット以上のコストを伴う人間関係は維持しない。
・いかなる他者にも敬意を払い、理解できない意見も尊重する一方、どんなに多くの点で自分と意見が一致したとしても、他者としての一線を画する。
（40分）
