再集結

今日は、Y氏とK氏が富山からやってきたので、スキー場に温泉にゲームにと、3人で朝から夜まで丸一日遊び倒した。


今回の二人の来訪は、Y氏からの提案で実現したものだった。Y氏と会うのは2012年1月以来で、K氏とは2011年9月以来だから、この3人が再び集まったのは実に2年半ぶりのことだった。大学生の時に一緒につるんでいたのは、3年次の10月末から卒業までの1年半くらいでしかなく、卒業後に3人で会ったのは2011年9月の1回だけだったから、これがどれだけ長い断絶であったかというのは理解に容易いだろう。しかし、学生時代の友人というのは不思議なもので、時間の流れを超越して一瞬で通じ合えるスイッチがどこかにあるらしい。午前8時前、集合場所の直江津駅前で再会した瞬間に、往時のノリで「久しぶり」「会いたかったよ」なんてやりとりを交わして、何ら飾ることなく心から素直に振る舞うことができた。ちなみに、待ち合わせ場所で青い目立つ色の車から、細身の黒いスキーウェアを着た自分が出てきたのを見て、K氏は「レーサーが出てきた!」と思ってビビったとのこと。自分ではこの姿が当たり前になっているから分からないが、人の目にはそういうふうに映るんだな、なるほど、なんて思った。見掛け倒しで恥をかかないように、もっとスキーの技術の鍛錬が必要だろう。


自分の車に乗り換えて、スキー場まで向かう道中の車内では、仕事やプライベートのことなどの近況について話した。マジメなことも、ちょっとバカなことも、どちらも話せる気の置けない友人というのは、本当にいいものだ。二人とも、このブログのことを割と見ているようで、自分が自転車やカメラやスキー等の様々な趣味に明け暮れていることや、職場でやっている読書会のことも知っていた。基本的に自分のための備忘録的な性格の強いブログのため、近頃の更新は滞りがちな上に、内容も「後で清書」と思ってだんだん雑になっているが、彼らが読んでいるとあってはちょっとだけ気を引き締めて書かねばならない。久々に彼らの話が聞けてよかったし、いい刺激をもらうこともできた。ここで「せっかく集まったんだから、いたストをやろう」という話になり、スキーは早めに切り上げて自分の家でゲームをすることに変更した。


9時10分すぎに、杉ノ原スキー場に到着した。Y氏とは何度も来ているお馴染みのスキー場だが、K氏を連れてくるのは初めてだった。自分はMt.Myokoのスーパーシーズン券を使い、二人には「プリンススノーリゾート&東急共通券」という早割リフト券を使って引き換えた1日リフト券を渡した。これは、かぐらスキー場に行こうと思って使わずにいたとっておきの券だったのだが、行けそうになくなってきたので使うことにした。K氏が板をレンタルするのを待ってから、10時前にゴンドラに乗り込んだ。現地は霧雨のような濃霧に包まれていて50m先も見えないような状態な上に、ゲレンデの雪質は抵抗の少ないザラメ雪で、あいにくのコンディションだった。午前中はゴンドラで2本滑ったが、はぐれないように、ゆっくりと、こまめに止まりながら滑ったので、1本降りるのに30分くらいかけた。ほかのお客さんとぶつかったりしないようにという意味もあったが、幸いお客さんはそれほど多くなかったので、それについてはさほど心配する必要はなかった。今日から3月で、いよいよシーズンオフが近付いてきたので、これからは休みの日でも混みあう心配はなさそうだ。雪の少ない今シーズンは、なおさらそうだ。11時半ごろに一度休憩した。二人ともスノーボードなのだが、今シーズンは今回でまだ2回目とのことだった。自分がすでに15回以上スキーに行っていることを話すと、かなり驚いていたが、自分は逆に2回目の彼らが割とそつなく滑れていることに「なかなかやるじゃん」と感心していた。Y氏からは、自分のスキーについて「やっぱり上手い」とほめられたが、ふだん人と一緒に滑ってもそういうことを言ってくれる人はいないので、すごくうれしかった。午後からは、自分は二人と別行動を取って、スキーの練習をした。1855mのゲレンデ最高地点から2本、横滑りやカービングターンや滑らかな体重移動等について意識して滑った。最上部付近は霧が晴れていたのでスピードも出しやすかった。今回はコース脇に作られた「みんなでつくろうモーグルバーン」にもチャレンジしてみた。傾斜や深さのゆるやかな初心者向けのなんちゃってモーグルコースである。1回目はスピードが制御できず途中でコース外に弾かれたのだが、2回目で「正面のコブ山にストックを突く」というコツをつかんだら滑り切ることができるようになった。楽しかったので何回も練習したかったが、あいにく時間がなかったので、名残惜しくもその場を離れた。リフト券売り場前で二人と合流したあと、14時前にスキー場を後にした。



↑駐車場内で迷子になりそうなほどの濃霧。さながらサイレントヒルのようだった。



↑ゴンドラ頂上より上は割と晴れていた。

↑左からK氏、Y氏。


↑帰り際になってようやく下の方も霧が晴れてきた。

↑「痛板(いたいた)」を初めて見かけた。


その後は、そば屋で少し遅い昼飯を食べて、かわら亭で温泉に浸かって汗を流してから、16時半前に自分の家に到着した。そそくさと自室を片付けてから彼らを招き入れると、お楽しみだった「いたストSP」を早速プレイ開始。アレフガルドのステージで、白熱の対戦を繰り広げることになった。互いに相手の腹のうちを探りながらの駆け引きは、一見静かながらも、実に熱い戦いだった。中盤でお互いに空き地(神殿)やお店の5倍買いをけしかけ合うゼロサムゲームのような一進一退の消耗戦がしばらく続いたが、株式の持ち合いの効果で終盤に全員の資産が一気に急上昇。3人の総資産が同時に目標額を突破するという、まさかまさかの展開になった。これに対して、全員が驚嘆し叫びにも似た声をあげたのは言うまでもない。ラストは、誰が一番早く銀行城にたどり着くかという鬼気迫るレースになり、サイコロの目に命運が託された。誰もが神に祈ったが、最後にその微笑みを勝ち取ったのは、K氏だった。こうして、4時間近くにも及ぶ大勝負は幕を閉じた。いたストはやっぱり、最高のゲームだった。


ゲームの終了後、車で二人を直江津駅まで送り、駅前で21時過ぎに解散した。K氏が何度も口にしていたとおり、本当に楽しくて、普段の数日分はあったのではないかというくらい密度が濃く充実した時間が流れた1日だった。泊まりではなく日帰りだったのが本当にもったいないくらいだったが、別れ際に「また必ず集まろう」ということで全員で一致したので、楽しい時間が終わってしまうことへの名残惜しさはなかった。次回は5月の大型連休中の開催ということで、1カ月以内に再び打合せをすることになった。





↑優勝:K氏、2位:Y氏、3位:自分、ビリ:COM。


非常に素晴らしい時間が流れた後は、疲労感さえも、何だか心地よい。今夜は久しぶりにぐっすり眠れそうだ。

(160分:3/1〜2)