New Axela

フルモデルチェンジしたマツダの新型アクセラ(3代目)が、今日発売された。日経新聞の朝刊のちょうど真ん中のページに、見開き両面を使って広告が掲載されていて、真っ赤なアクセラがこれでもかこれでもかと自己主張していた。


新型の写真は前からあちこちで見たことがあったので特に驚きはなかったが、今改めて公式サイトをまじまじと眺めてみて思ったのは、「うーん、これはないわ」ということ。デザインがオヤジくさくて自分としては受け付けない(自分がもうオヤジだということは脇に置いておく)。「魂動」のコンセプトが共通しているからとはいえ、フロントから見るとCX-5アテンザの「顔」と全く同じなのもいかなものか。これは自分が乗っている旧型アクセラ(2代目)が現行のプレマシーと同じ顔なのにも言えることだが、車ごとの個性がなくてあまり好かない。アクセラを新型から知った人からすれば、旧型の顔は「口がにたーっと笑ってて何だか落ち着かない感じだ」と映るかもしれないが、自分は「あのネコみたいな顔だからこそ、かえって愛着が沸くんだ」と思っている。まあこれは好みの問題だから、理屈でどうこういうことではない。自分も旧型を最初に見てその後に初代を見た時は「何て野暮ったい顔」と思ってしまったものだが、失礼だったと今は反省している。結局は最初に見たモデルの先入観に支配されてしまっているということだ。また、色々なものがコテコテとくっつきすぎなインテリアも好かない。ステアリングにコントローラーがついているので十分なのに、更にもう1つシートピラーにアナログスティックみたいなものがついていて、見るからに邪魔くさい。標準装備のナビが後付けしたみたいにダッシュボードからにょきっと突き出ているのもバランスがよくない。エンジンを切ると収納されるならいいが、常にあんな形なのだとしたら不格好極まりない。さらに言ってしまうと、マツダ初となるハイブリッドモデルを追加したのも、なんだかなぁという感じ。マツダらしくなくて好感しない。エンジンやトランスミッションの技術を極限まで高めることで燃費の向上を追求するのではなかったのか。しかもハイブリッドシステムは自社開発の技術ではなくトヨタから導入したものだというから、ますます「らしくない」。Zoom-Zoomとか走る歓びだとか言っていたのはどうしたのかと言いたくなる。そういうコンセプトに共感してマツダ車に乗っているわけではないが、他社と一線を画す明確なコンセプトを打ち出して、それに沿った車作りをしていること自体は結構評価していた。だから、とってつけたようなハイブリッドモデルの登場にはかなりがっかりしている。新型で前より良くなったと思うのは、燃費性能の向上と、燃費計測機能が高度化したことくらいだ。人によっては、MTの復活を喜ぶ人もいるかもしれない。まあ、それらとて、今乗っている旧型から乗り換えたいと思うほどの魅力があるわけではない。結論としては、今回の新型アクセラは、自分の旧型への愛着を揺るがすほどの革新性と機能性、デザインを持ってはいなかったということだ。4、5年後になるであろう、次回のフルモデルチェンジに期待したい。

(35分)