ゴム銃 その2

先週14日に作り始め、16日に射撃可能な状態になったゴム銃は、その後輪ゴムの整流のための最終加工とエンブレムの刻印(シールだが)が施され、昨日20日に最終的な完成に至った。この「作品」は、久々に一から自力で作ったこともあり、思い入れがものすごく強い。作動は確実性と安全性が高く、命中精度は2.5m先の電灯のひもに4発中1発は当たる水準で連発銃としては十分に高く、機能・性能の面では全く申し分ない。また、外観も実に優美だ。機能美といえばよいのだろうか。装飾性のないシンプルなデザインながら、なかなかどうして見れば見るほどに味わい深いものがある。まさに、才色兼備である。しかし、愛着が強まる一方で、摩耗・劣化に対する心配から使用がためらわれるようになってしまった。素材が段ボールなので、落下等の衝撃や圧力に弱く、グリップを握ると手の汗で表面が痛む恐れがあるのだ。かといって、実用性を高めるために表面にビニールテープ等を貼って防水性を高めたりすれば、外観が損なわれてしまう。大人になってから初めて作った作品だ。中途半端にはしたくない・・・。そう考えて、このゴム銃は「鑑賞用」にすることにした。実銃の世界では、インテリアの一つとして銃をディスプレイするのはごく一般的なことだ。このゴム銃も、そうした目的に用いることに決めた。自立した状態で設置出来るように専用のスタンドも製作し、自室のパソコン机に置いてみた。今も本記事を書く傍らで、机上のそれに時折目をやっては、にやにやしている自分がいる。ただ完全な置き物にしてしまうのもそれはそれでつまらないし、作動可能な状態を保つことも大事なことである。埃がつかないように、数日に一度手に取り数発撃つ程度の使い方がベストだろうと思っている。それに、来月のお盆休みあたりには、「撃ちこみ用」として同じデザインでもう1丁作ろうとも思っている。



↑全長285mm。グリップに描かれたエンブレムは2004年に自分で考案したもの。


今回作ったゴム銃には、「GG-05」という型番を与えることにした。「GG」という記号は「Gum gun(ゴム銃)」を略したものだが、英語での正確な呼称としては「Rubber band gun」というようである。「05」は、これまでに製作された中で5番目(5タイプ目)のゴム銃であることを示すナンバリングである。5つ目であるということは、それまでにも4タイプのゴム銃が作られたということだ。主に高校時代に作ったものだが、幸いにも全種類が廃棄されずに残っていたので、それらの写真を以下に掲載しておく。発射機構は全て同じ(回転翼瞬間解放式)である。




GG-01 FIBURSTER(左上):2004年10月17日製作、全長195mm
記念すべき第1号。基本的な構造はすでに完成されている。
GG-02(左下):2004年11月20日製作、全長250mm
デザインにこだわったあまり、発射機構の調整が疎かになり、きちんと作動しないという本末転倒な作品。
GG-03(右上):2005年4月30日製作、全長155mm
とにかくコンパクトに、というコンセプトで作られた。全長が小さい分、威力も弱い。装填された輪ゴムがフレーム内部に隠れるようになっていて、銃口に当たる先端部の輪ゴムを引っ掛ける部分も側面からは見えないようになっているなど、デザインにも力を入れている。
GG-04(右下):2006年8月27日製作、全長310mm
余った材料で適当に作ったもの。雑なつくりだが、全長が長いためパワーはある。


世の中には、自分以外にもゴム銃好きな人たちが大勢いて、「日本ゴム銃射撃協会」という団体もある。また、一般の人には想像もつかないような精密なギミックを有する、非常に手の込んだゴム銃を作っている「職人」と呼ぶにふさわしい方々も中にはいる。最後に、自分が以前からブックマークに入れていて、多くの刺激を受けたHPを掲載しておく。ちなみに、自分が使っている発射機構の構造は、協会HPのガンロッカー東京G-02に収蔵されている「アドベンチャーR005」というゴム銃からいただいたものである。


日本ゴム銃射撃協会
http://www007.upp.so-net.ne.jp/jrbgsa/index.html
ゴム銃のオッグクラフト OGG CRAFT'S GUN LOCKER
http://oggcraft.jp/
フルメタル輪ゴム銃 - Over Boost
http://yappaps3.blog.shinobi.jp/Category/26/

(110分)