斑尾高原スキー場

日曜にセンター試験で出勤した分の振替休日を取り、今日は朝から職場の後輩(3歳年上)と二人で、斑尾高原スキー場に行って来た。家からは距離的には近いものの、新潟県と長野県の両県にまたがる形で、幹線道路から離れた山の中に立地しているため、車での行き帰りの道中には非常に苦労した。行きは氷点下12℃の極寒でダイヤモンドダストがきらめく中、それに見とれる余裕もなく、険しい坂をタイヤが空転しないように何とか踏ん張りながら駆けあがったし、帰りは帰りで、妙高のほとんど建物もなく携帯の電波も届かない山中を通る県道97号線を、自己や立ち往生の恐怖と闘いながら走り切ることになった。特に帰りに通った県道は恐るべき「険道」であった。次から次へと襲い来るヘアピンカーブ、2mを超え所々道路に崩れ落ちる雪壁、雪崩注意の標識がある崖、その反対側にはガードレールのない川、雪に埋もれた廃屋、全く来ない対向車などに恐怖を煽られ、圧雪路に足元をすくわれる危険に常に晒されながら、ひたすら16kmの道のりを走り続けるのは、著しく神経を消耗させる行為だった。スリル満点どころの話ではなく、まさに命懸けであった。除雪こそしてあるとはいえ、そこはまさに魔の領域。冬にこんなところにFF(前輪駆動)車(しかもガソリン残量が10L以下だった)で突っ込むのは、無謀極まりないどころか、身の危険を顧みない愚行ですらあった。冬でなくてもただでさえ険しい道であり、スキー場に行く時以外利用価値のないルートであるので、もう二度とこの道を通ることはないだろうし、通るべきではないし、通りたくもない。スキー場に行くなら、新潟側からではなく、多少遠回りでも傾斜が緩やかな長野側から行き来するべきである。まずはそれを強く言っておきたい。


そんなわけで、道中に苦労したのだが、スキー場自体はとても楽しめた。雲もなく、文句のつけようもないほどの晴天に恵まれ、前日に新雪が積もっていたこともあり、朝一の圧雪したてのゲレンデは特に素晴らしい滑り心地だった。その上、平日なので客の姿もまばらだったので、ゲレンデを広く使って悠々と滑ることも出来て、開放感はひとしおだった。例えて言えば、一番風呂を浴びるときのようなぜいたくさと心地よさとを感じた。リフト山頂や中腹からの眺望も抜群だった。8時半に到着し、9時ごろから滑走を開始。14時すぎに撤収するまでにほぼ全コースを制覇した。上級者コースもあまり滑られておらず、ふかふかの雪が残っていたので、滑りやすくてよかった。ただ一つ残念なのは、序盤に派手にこけて左足のひざ関節を痛めてしまったため、左足の動きがぎこちなかったことだ。家に帰ってからも痛みはまだ引いていない。それ以外の部分では、とても満足している。


6日間連勤のあとの貴重な休日に、ハードな日程をこなしてしまったので、全く疲れがとれないどころか更に増幅されてしまったような気がするが、土曜日にまたスキーに行くことが決まっているので、それまでには体調を取り戻せるよう、今週だけは定時退勤を徹底したいと思う(疲れ以外の理由もあるが、それについてはまた改めて)。



↑遠くに高田平野が一望出来た。

↑スキー場の大部分は妙高市だが、ホテル等の主要な建物は飯山市にあるようだ。

妙高山がすぐ近くに見えた。

↑長野県側の眺め。

↑尾根を伝っていくシビアなコース。あまりに狭くてターン不能で焦った。

↑帰り道序盤のつづら折り。カーナビでこれを見た時は笑うしかなかったが、今思えばここで引き返すべきだった。

(60分)