デジカメ売却

普段使っているコンパクトデジカメ「CANON IXY DIGITAL 910IS」を手放すことにした。レンズの内側の一部が水蒸気で曇ってしまい、撮影した画像の一部がぼやけるようになってしまったからだ。1カ月ほど前から、何だかピントが合わなくておかしいなとは思っていたが、レンズを覗きこんでその理由に気付いたのは先週の土曜日になってのことだった。何が原因でこうした状態になってしまったのかは分からないが、少なくとも水をかけた覚えはない。コンデジのレンズなど、分解して直せる物ではないし、「冷蔵庫で乾燥させれば曇りが消える」というネット上の情報も怪しいと思ったので、使用継続を断念したのだった。もちろん、メーカーに修理に出せば直るはずだが、2万円で購入したものに、何千円もの修理費を出す気にはなれなかった。


それで、先週ヤフオクに出品してみたところ、出品価格の1500円でそのまま落札された。追加購入した予備バッテリーを付けての値段としてはかなり安いが、「ジャンク品」扱いで出品していたので、やむをえないと思っている。いや、そもそも、値段がついて引き取り手が決まっただけでも幸運なことというべきだろう。

思えば、このデジカメを持って、ずい分色んなところに行ったものだ。2009年1月に買ってから、仙台、北海道、京都、沖縄、東京、四国と様々な場所を一緒に旅して、多くの写真を撮った。予備バッテリーも、北海道旅行時に電池切れになって困ったときに、現地のヤマダ電機で買ったものだ。撮影した写真のファイル名から察するに、この3年間で5519枚ほどの写真を撮ったらしい。途方もない枚数である。学生時代はショルダーバッグに、就職後も仕事用のカバンに常に入れておき、ふとした瞬間にさっと取り出せるよう持ち歩いていた。そうした用途に適したコンデジでなければ、これほどの写真を撮影・保有することは出来なかったし、このデジカメがなかったら、多くの瞬間が、風景が、記録されることなく、記憶の中で風化し消えて行ったことだろう。そうしたことからも、とても思い出深く頼りになる「相棒」だったと思っている。


次の相棒も、広角28ミリでコンパクトな、液晶がタッチパネルではない(液晶が汚れない)機種にしようと思っている。電気屋でカタログを集め、この大型連休中に買うことになるだろう。コンデジ不在の空白期間はなるべく短くしなければならない。

(50分)