大地眺めて

グーグルマップで東日本大震災の被災地を見てみた。津波に襲われた地域、例えば気仙沼市。航空写真の画像では、土台だけを残して建物がなくなってしまっている様子や、がれき置き場と思しき場所が分かる程度だが、これをストリートビューに切り替えると、無残に破壊されがれきが散乱し、見渡す限り建物がなくなっている写真(11年7月時点)が現れ、その圧倒的な光景に言葉を失い、脱力感に見舞われる。現在は、がれきの集積が進んでいるだろうが、そのがれきの行き場はまだ目処が立っていないのだから、状況が大きく改善しているという訳でもないのだろう。悲しくなる。一番衝撃的だったのは、福島第一原発の事故後の様子を見た時だ。本当に建屋が鉄骨だけになってしまっている。ここから大量の放射性物質がまき散らされ、多くの人の平穏な生活と、日本の国際的な信用が失われたことを思うと、本当にやるせない。原子力発電は中長期的には縮小していく方向に進むと思うが、現在の電気が足りない以上、いきなり全廃することも出来ない。再稼働に向けてどういった形で国民のコンセンサスを形成するのか。難しい問題だ。

(30分)