JNB講演会

今日は、サイクルモードインターナショナル2010(以下CMIとする)が幕張メッセで開催されていた。開催は昨日からで、昨日の朝のおはよう日本でも取り上げられていた。「日本最大のスポーツ自転車総合展示・試乗会」とされるこのイベントに、去年からずっと行きたいと思っていて、今年はもう行く気満々だった。だが、偶然にも同じく今日開催の別のイベントへの参加権を得たので、迷った挙句、CMIはやめてそちらに行くことにした。そのイベントとは、「ジャパンネット銀行10周年特別記念講演会」という銀行主催の講演会だった。自分は7年来このジャパンネット銀行(以下JNBとする)を利用しているのだが、先日このイベントのことを知って参加の抽選に応募してみたところ、なんと当選してしまったのである。CMIは来年も行われるだろうし、それに比べたらこっちのイベントのほうが希少性が高いなと考え、JNBのほうを選んだ次第である。


以降、駆け足で今日の1日の流れを振り返ってみる。


9:01  直江津駅で特急「はくたか」に乗車→越後湯沢駅上越新幹線に乗り換える
11:20  東京駅着


東京は3カ月ぶり。幸いにも晴天で、ぽかぽかと暖かかった。割と薄着で出掛けてしまい、ちょっと寒いかなと思っていたのだが、天気のおかげでむしろ少し暑いくらいだった。駅の外で見かけた外国人男性は半そでを着ていた。講演会まではまだ少し時間があったので、なんとなく皇居外苑まで歩いてみた。



皇居外苑は観光客でにぎわっていた。3か月前にもここを歩いたが、あの日はじりじりと焼けるような暑さだった。それが今では遠い日の出来事のように感じる。前日にグーグルマップの航空写真で皇居を見てみたら、中の建物の様子も(真上から)詳しく撮影されていて、「おいおいここまで映していいのかよ。防犯上とかの問題はないのか?」と思いつつ、ブラックボックスの中を覗きこむようで何だか不思議な気分になった。そのネットで見た場所が、今自分の目の前にあるのだと思うと、さらに不思議な気分になった。皇居の反対側を振り返ると、立ち並ぶビルの山が見えた。歴史的で厳かな施設と、近代的な建造物とが、こんなふうに近接してしていて、それでいて風景として両者が破綻することなく存在することが出来ているというのは、東京のすごく特異なところではなかろうか。そんなことを考えながら、丸の内のビル群を眺めていたら「やっぱり、東京は異空間だわー」っと思ってしまった。すなわち、自分が田舎者であることを再認識したわけだが、自分は地元から出ないというスタンスでずっとやってきているので、それは卑屈とかじゃないく、アイデンティティを確認して自信を深めるようなものだった。変な話だけどね。





↑堀の水面にビルが映るのが、何だか「いいな」って思って撮った。


皇居外苑を散歩して、有楽町でたまたま見かけた居酒屋でランチ(カツオのたたき定食。美味だった)を食べるという寄り道の末、会場である「東京国際フォーラム」に到着。ここに来るのは初めてだったが、案内表示を見ながら歩いたら、会場のフロアまでは特に迷わず辿りつけた。



↑写真右下が入場券。


受付で入場券を渡し、引き換えに袋を受け取ってホールに入ると、すでに多くの人が集まっていた。しかし、抽選で1000人ということだったが、用意された椅子がかなり空いていたので、おそらく1000人も応募しなくて全員当選したのではないかと思う。あるいは、当選したけど実際には来なかった人が多かったのか、1000人の定員数よりずっと多くの席が用意されていたかということだが、いずれにせよ、隣のいすに荷物を置いても全くひんしゅくを買わないくらいの空き具合だった。JNB社長のあいさつを経て、13時から講演会が始まった。講演会は、三人の演者が1時間ずつ話をするというもの。一人目が、東京大学大学院教授で経済学者の伊藤元重氏で、演題は「今後の日本経済について」。二人目が、元敏腕トレーダーで実業家の藤巻健史氏で「フジマキが語る今後の個人資産運用法」。三人目が、フリージャーナリストの佐々木俊尚氏で「インターネット・ビジネスの未来像」。それぞれ、興味深く面白く勉強になる話だったので、聴いていてすごく刺激を受けた。東京くんだりまでわざわざ交通費をかけてきたかいがあったと大満足。講演中はたっぷりメモを取ったのだが、講演内容自体ボリュームがありすぎてとても端的に解説できるものではないので、あいにくながらここでは触れないこととする。また、怪しまれてつまみだされるといけないと思って(講演中は写真撮影は厳禁といわれていた)、会場での写真は1枚も撮っていない。10年に1回の特別なイベントの写真を撮れなかったのは残念だが、その分脳裏にはしっかり焼き付けたつもりである。会場のホールには、本講演会の協賛企業のブースも置かれていて、パンフレットやグッズを配布していた。中でも一番人が集まっていたのが、田中貴金属工業のブースだった。そこには、1kgのゴールドバー数本と、500gか1kgのプラチナバー数本、そして目玉となる12kgの金塊が展示されていて、それぞれには実際に触れることが出来た。自分もそれらに触って、そして持ち上げてみたのだが、1kgのゴールドバーは小さいのにずしりと重くて、見た目のギャップに驚かされた。12kgのものは、それと比べるとさすがに大きく、すごく重くて、片手では1mmも浮かすことが出来なかった(ただ、いくらなんでもこれは自分が非力すぎると言わざるを得ない)。12kgの金は今のレートで5000万円というのだから、全くとんでもないことだ。金の輝きは確かに美しいし、この重厚感は圧倒的だが、それにしても目の前にあるこれが家を買って外車を買ってもまだお釣りがくるほどの価値を持っているとは、とても現実味を感じられなかった。これだけの大量の金塊を見ることはおそらくもう一生ないと思うので、これもとても貴重な経験となった。これは写真を撮っていいと言われていたので、イスにカメラを置いてきてしまっていて撮れなかったのは今更ながらかなり残念である。



東京国際フォーラム


講演会が全て終わったのは、16時40分過ぎ。他に用もなかったので、建物から出るとすぐに東京駅に向かった。そして、家用の土産の東京ばな奈(の黒いやつ。初めて見た)と駅弁を買うと、そそくさと帰りの新幹線に乗り込んだ。


17:12  上越新幹線「MAXとき」乗車→越後湯沢駅で特急「はくたか」に乗り換え
19:33  直江津駅到着


家には20時過ぎに帰宅した。今日は本当は、8月に行きそびれた日銀の貨幣博物館にも行きたかったのだが、設備点検のために休館になっていて行けなかった。次回に東京に行くときこそは、ぜひ行きたい。けど、そこに行くためだけに東京に行く気はしないし、今のところほかに行きたい場所もないから、次回がいつになるかは全く分からない。でもこういう知的な体験をしに行くなら、東京はもっと頻繁に行ってもいいかもしれないな。知識を得るためには、多少の労力を払うくらいは全然抵抗感はない。逆に遊びに行くのは気が進まないけどね。面倒くさいだけだから。ちなみに、CMIが明日もやっているのに、一晩泊まってそれに参加せず、日帰りで引き返したのは、明日が出勤日であるため。どうも今回は、色々と日取りがよくなかった。天気はよかったけど。明日から5日間仕事だ。いつもどおり、気を引き締めて頑張りたい。

(100分)