ジテツウ その4〜パンク〜

今朝はいい天気だったので、衝動的にジテツウを決意し、急いで支度して7時15分ころに家を飛び出した。すでにだいぶ寒くなってきているので、長そで長ズボンの防寒スタイルで身を切る風を防いだ。行きは、昨夜の雨でぬれた路面のために泥が少し跳ねた以外は、特に問題はなくさわやかな気分で走れた。問題は、帰りだった。終わりそうにない仕事に早々に見切りを付けて18時前に職場を出ると、暗い夜道を漕ぎだした。走り始めて10数分後、やや長い登り坂を登りきって、短い下り坂に差しかかろうとしたその時、ふいに車体から異常な振動が伝わってきた。ガツンガツン、という何か固いものにでも当ったような感触で、音もそのような感じだった。路面がデコボコしてるのか?と一瞬思ったが、そんな荒れた道ではないことは分かっていたし、一度きりのものではなく、それが連続していたことから、はっと気付いて自転車を止めた。降りるとすぐに、後輪のタイヤに指を当て、それをつまんでみると、何の抵抗もなくタイヤがぺしゃんこになった。タイヤがパンクして、空気が抜けていたのだった。いや正確には、タイヤの内側のチューブが、である。このクロスバイクを購入してからこれまで4年半で2400kmくらい走ってきたが、パンクしたのは初めてだった。ほかの自転車を含めても、自分で乗っている途中でパンクしたのはこれが2回目。つまり、パンクの経験はほとんどない。直し方の知識と道具はあるが、実践したことがなく、また照明も店もない真っ暗な道を走っていたので、自力でパンクを修復するのは困難だった。そこですぐに、自宅に電話をかけ、救援を要請。20分ほどして、軽トラに乗った祖父が迎えに来てくれ、荷台に自転車を乗せて無事家に帰ることが出来た。パンクは起こる可能性を想定していた事態だったので、それほど慌てなかったが、祖父や他の家族が不在だったらどうしようかという問題はあるし、これが帰宅時ではなく出勤時だったら果たして落ち着いて待っていられたかどうかわからない。もう少し、綿密な色んな自体を想定して対策を講じなければならないと同時に、家族が家にいないときにはジテツウしないといったルールを決めることも必要であると考えさせられた出来事だった。もちろん、パンク修理の練習をしなければならないと痛感したのは言うまでもない。


それにしても、パンクが何の効果音や衝撃もなくいつの間にか起きたことには、少し驚いた。「パンッ」と風船のようにはじけ飛ぶのかなーなんて先入観があったのだが、よく考えてみたらそんな音が鳴るようなことがあったら、修理できるレベルでは済まないわけであって、ものの本を開いてもパンク部分の写真は小さな穴でしかないことから、パンクというのは小さな穴が空いて徐々に空気が抜ける現象なのだということを実感を持って知ったのだった。帰宅後はすぐ納屋に仕舞ってしまったので、後輪の状態は確認していないが、異常に気付いてからも何だかんだで50mくらいは走ってしまったように思うので、後輪の状態がちょっと心配だ。明後日の休みの日に、リムが痛んでいないかどうかなどを入念にチェックした上で、替えのチューブへの換装にチャレンジしてみたいと思う。取り外した古いチューブは、パンク修理の練習用に使うということで検討中である。

(25分)