ほぼ日手帳2012

「そういえば、来年のほぼ日手帳注文してないじゃん!」


毎年9月に行うべき大事なことを忘れていたのに気付き、突然に声を発してしまった。今日の夕食後、自室でネットをしていたときのことである。慌てて「ほぼ日刊イトイ新聞」のサイトに飛ぶと、2012年版の手帳のページへのリンクを見つけてそれを開き、さっそく手帳カバーの検討を始めた。手帳本体を買うことはすでに確定事項であり、それのみの注文であれば、3分とかからず終わるだろう。しかし、ほぼ日手帳においては、カバーを選ぶというオプションがあり、これが毎年の大きな楽しみとなっている。1年間付き合うことになる手帳なのだから、中身だけでなく、外見も非常に重要だ。ここでどんな柄を選ぶかにしばし時間を費やすのが、ほぼ日手帳ユーザーの毎年恒例の出来事なのである。


ほぼ日手帳において、着脱可能で多種多様なバリエーションが用意されたカバーは、手帳の顔とも言うべきなくてはならない存在でありる。毎年様々な新しい柄が登場し、どれを買おうかと自分を悩ませる。そんな中で、あるカバーを目にしたとき、自分に衝撃が走った。「BLACK CASE」――吉田カバン〈ポーター〉と共同開発されたそのカバーは、手帳を完全に収納してしまう「バッグ」であった。一瞬「何だこれは」とひるんだが、同時に猛烈に興味が沸いてきて、次の瞬間には掲載されている写真を次々に見ていた。これなら手帳と一緒に色んな筆記用具を持ち歩けるし、多少厚みのあるものや携帯を入れることも可能だ、デザインも自分好みだし、外出するときこの「バッグ」さえ持って行けば、どこでも手帳を使うことが出来て、手帳の活躍の幅がぐーんと広がるぞ・・・。そう思って、みるみるうちに様々な使い方の想像が膨らんだ。このカバーは、「カバーは手帳に被せて使うもの」という自分の中の手帳カバーの概念にコペルニクス的転回を迫る、まさに画期的な商品だった。とにかく、「これが欲しい」と思い、値段に目をやると「14,000円(手帳本体込み)」とあった。他のカバーと桁が一つ違うことに一瞬ひるんだものの、「ゲーセンの露と消えるお金に比べれば大したことはない」と自分に言い聞かせ、即座に購入を決断。ほかの文房具とともに注文し、トータルで約16,000円の買い物となった。一度の出費として見れば確かに安くはないが、1年分の買い物と考えれば、月1,000円ちょっとの出費でしかない。それに、手帳本体以外は、再来年以降にも繰り返し使うことが出来るものだ。自分は今回の買い物にとても満足している。11月末の商品の到着が待ち遠しい限りである。


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