一人称

自分が使う一人称は、ブログでは「自分」、家や職場を含む多くの場面では「僕」、友人や弟に対して、また日記等の私的な文章では「俺」、仕事上のメールの中や社外の人相手では「私」となる。一番使用頻度が高いのは「僕」であろう。高3のとき(2005年)までは、友人に対しても、文章においても、「僕」が使われ、ほとんど全部「僕」だったので、その当時に比べるとだいぶ多様化している。現在は、これらをごく自然に、ほとんと無意識に使い分けているので混乱することもないが、最初に「俺」という一人称を使い始めたときは、何だか恥ずかしく感じて困惑したものだった。「俺」を使い始めたきっかけは、友人から「まだ『僕』なんて言葉を使っているのか」といった指摘を受けたことだったような気がする。確かにメガネをクイっと直すような知的で真面目なタイプでもなく、小池徹平のように童顔でイケメンでもなかったし、何より声が低いので、「僕」と称するのは自分のイメージには不相応になっていたと思う。「俺」への切り替えを図った当時の自分の判断は適切だったと思う。職場では未だに「僕」が使われているが、自分が一番下っ端である今はいいとしても、歳をとってからもいつまでも使えるものではない。40歳や50歳のオッサンが「僕」なんて使っていたら、場合によってはちょっと引いてしまう。そのうち「俺」か「私」の使用率が高まっていくのではないだろうか。ブログでは「自分」を使うのは、書き言葉と話し言葉を明確に区別し、である調の文体に統一するため、だったと思う。ブログにおけるこの一人称は、必要があって選び使っているものなので、今後も変更する予定はない。まあそういう訳で、自分は色々な一人称を使っているめんどくさい人間なのだが、英語なら「I」の一択しかないものが、こうして様々な言葉で表現できるのだから、やっぱり日本語というのは面白いものだと思う。特段色んな表現が必要不可欠でもない部分で、多くの選択肢を選べるという、こういう日本語の「遊び」の部分の豊かさという特徴は、結構好きだ。

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