真・シャンプー

昨年11月に書いた記事において、自分は大きな思い違いをしていた。自分は「スカルプ」という単語を商標だと思い込んでいたのだが、実際は「スカルプ(scalp)」というのは「頭皮」という意味で、この単語が特定の商品を限定して指し示す名前というわけではなかった。そのため、ドラッグストアで売っていた「スカルプケア」という名前のシャンプーを、当時S君がオススメしていた商品だと誤って認識し、これまで使ってきてしまったのである。その誤解に最近ようやく気付いたため、ネットで「本物」を探し注文した。それがアンファーの「スカルプD」である。



これまで使っていたのは、熊野油脂という会社の市販価格480円程度のリンスインシャンプー。ごくごく庶民的な価格である。それに対して、このシャンプーは、コンディショナーが別で、それぞれ3800円という(自分の感覚としては)とんでもなく高額な商品となっている。今回は、シャンプーとコンディショナーの2本をまとめて買ったので、合計7600円の買い物となった。さすがに値段が値段なだけにしばし悩んだが、いささかなりとも髪を元気にする効果があって、頭髪がこれ以上薄くならないで済むのなら、そのくらいの投資をしても十分元はとれるはず・・・との思いから、購入を決心したのだった。昨年、額の生え際が後退していることに気付いて戦慄を覚え、それ以降は自分の髪を注意深く観察してきた。現在のところ、生え際の後退はある程度「下げ止まり」の状態にあるものの、前頭部と頭頂部の頭髪の「希薄化」は止まる気配がない。それどころか、どんどん加速している。髪が細くなっているのか、本数が減っているのか、両方とも起こっているのかは分からないが、明らかに見た目のボリュームが減ってきており、帽子を被って髪が潰された後や、頭を洗って髪が濡れた後は青白い地肌がまざまざと透けて見えてしまうほどの危うい状態となっている。黄色信号が頭全体から放たれているようなこうした状況を前に、何とかしなければという焦りは強くなる一方だ。それがスカルプDの購入に踏み切る原動力となったのだった。使い始めてから今日で3日目。当然ながら、まだ目に見えるような効果は現れていない。そもそも、なぜ男性の頭が禿げるのかという原因は現代の医学をもってしても未だはっきりと解明されておらず、こうしたシャンプー類の育毛効果の有無は人によりけりなので、自分に効くかどうかは全く未知数である。それでも、何らかの効果があると期待して、説明書に書かれた手間のかかる頭皮ケアを続けてみたいと思う。そして、昼食のみそ汁に乾燥わかめ(値段の張る三陸産)を入れて食べたり、洗髪後はすぐに髪をよく乾かしたり、十分な睡眠を取ったり(22時〜翌2時に睡眠中だと成長ホルモンが多く分泌される(らしい))といった、様々な地道な取り組みを並行して実施し、禿げるのを食い止めるために全力を挙げる所存である。ネットや新聞等を読んで、対策を立てるために情報収集をすることも欠かせない。結果的にこの「戦い」に勝てるかどうかは正直言って分からないが、何もせずにただこの危機を傍観するようなことだけはしたくないし、この変化をありのままに受け入れることは今の自分には許せない。それに、20代の今ならまだ、未来を変えられる可能性は残っている。取り返しのつかないところまで行ってからでは遅いのだ。一刻も早い、効果的な対策の確立が今まさに求められている。

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