協力

何だかもうすっかり寒くなってきて、特に朝なんか長袖Tシャツ1枚では少々我慢しがたくなってきた。数日前にユニクロのフリースをタンスから引っ張り出して着始めたが、これはいいものだ。冬の衣服をタンスから引っ張り出す作業を、そろそろ本格化させねばなるまいな。


今日は初めて大学の外で1日中勤務した。大学と市が共同で開催する、文化講演会のスタッフとして、イベントに携わったのである。会場は今月直江津に出来た新しい図書館。講師はミュージシャンで作家の方。東京からわざわざ車で来てくださった。講演会は特に問題もなく円滑に開催され、無事終了した。小学校の文化祭シーズンであり、高田本町でもイベントが開催されていたこともあってか、客足は思ったほど多くなかったが、ビデオ上映やギターの生演奏など1時間半の短い時間の中に色々な要素が盛り込まれていたし、来られた方には割と満足していただけたのではないかと思っている。ただ集客手段や内容等の改善については、今後よく反省し検討すべきだろう。12月にも今年度2回目の文化講演会がやはり同じ会場で開催されるので、その時によりうまくいくように今回の事例を生かしたいと思う。


今回は、市から5人くらい、大学からは自分含め3人の職員が参加し、イベントの実施に携わった。市の職員と一緒に何かをしたのは、自分は今回が初めてだった。終日大学外で仕事をするのも初めてだ。しかもデスクワークは一切なしの仕事である。未経験なことばかりだったので、戸惑うことも多かった。まず、「動き」に迷った。役割分担は事前にある程度決められていたものの、準備・運営・片づけにかかる仕事の多くは、その場にいる人で気づいた人が臨機応変に率先して、あるいは協力して行うことになる。要するに指示がなくとも自主的にきびきび動かねばならない。その場面で自分は判断を決めかね、「あれ、これはどうしたらいいんだろう」と迷って、立ち止まってしまうことがしばしばあった。それは周りの人からも視認されていたはずで、「こいつ気が利かないな。勉強は出来ても、とっさに考える力がないんじゃダメだな。使えないやつだ」などと思われていた可能性も十分あり、自分の共同作業経験の不足を痛感させられた。それと、「接客」にたじろいだ。今日は市や大学の関係者も聴きに来ていたが、ほとんどは一般の方たちで、そのお客さん方の受付をするのが、自分に割り振られた仕事の一つだった。そのお客さんたちへの対応、まあある意味での接客が、あまり上手だとはいえないようなありさまだった。挨拶の声の音量、受付での言葉の適切さ、表情の明るさ、そういったものに問題がなかったかどうかといえば、そんなことは決してなかったと思う。大学でも窓口業務は若干あるが、頻度はすごく低いので慣れていない。慣れていないので、つい消極的になってしまう。市の職員のひとたちは、図書館の中を回って、ビラ配りをして講演会の宣伝をしていたが、自分はそれにしり込みして協力しないでしまった。市民と日常的に接している市の職員は、それにも慣れた様子で、たまに市の悪口を言いに来た人が現れても大人の対応で切り抜けていて、さすがだなと感心した。自分にサービス精神が足りないようだと反省した。そういうわけで、今回の仕事はとても勉強になったのだった。


市の人と顔見知りになれたのも、今回の収穫だった。今日は打ち上げはなかったけど、たまに別の仕事をしている人たちと話したら面白いんじゃないかと思うし、自分の仕事や仕事ぶりを客観的にみるための材料にもなる。次回の講演会の時は打ち上げがあるものと期待したい。

(45分)