とある一日

この頃は、取りとめもない思いが次々に頭の中をよぎっては消えていくということが多い。一昨日の一日の出来事を振り返りながら、その時々で考えたことを書き出してみたい。



2012/9/12(水)


朝5時半、起床。先週半ばから、気温がめっきり涼しくなったと感じる。今朝も、外に出ると実に清々しい澄み切った空気が満ちていて、空はどこまでも高く青く広がっていた。車に乗り込むと、外気温計に22度と表示されていた。稲穂は黄金色に輝き、稲刈りの終わった田んぼが所々で地面をさらけ出している。秋らしくなってきたものだ。仕事に行かず、どこかに出かけたくなるような気分だが、そこはぐっと気持ちをこらえて、職場へと車を走らせた。明日もこんな天気なら、絶対に自転車で通勤しよう、と心に誓いながら。


出勤前に、マックでコーヒーを飲みながら英語の勉強をした。11月に東京で、来日したドイツ青年を出迎えるイベントが控えているので、少しでもコミュニケーションが取れるようにと思って、昨日から勉強を再開した。ただ、高校時代に穴が空くほど読んだ「速読英単語」を教材に使っているので、新たに覚えることはなく、また勉強する内容が知識に偏り過ぎていると思う。使い勝手のいいフレーズを覚えるとか、CDを聴いて発音を練習するとか、実用的・実践的な内容を学習すべきだろう(ドイツでは基本的にカタカナ英語でも通じたが、発音があまりに悪いと聴きとってもらえなかった)。何らかの工夫がないと、大して身につかない恐れがある。30分ほどやったが、眠かったのであまり頭に残らなかった。


職場につくと、パソコンを起動して、ブラウザを立ち上げる。ブラウザの就業管理システムを使って、始業時刻を毎朝「打刻」しているのである。退勤時刻も毎夕打刻している。始業まで15分残っていたそのとき、ふと昨夜の疑問を思い出した。「NHK新潟放送局の小正アナはどうしたのだろう」ということだ。近頃全然テレビで見かけなくなった。転勤したのかと思って検索してみると、意外な事実が分かった。7月末付で退職していたのだった。東京に転勤して「おはよう日本」などの顔として活躍するのであろうと期待していた自分としては至極残念であった。テレビで見られなくなるのはさびしいが、小正さんの今後の活躍を願いたい。


さて、仕事中だが、「今度あれをしたい」とか「まだあれを済ましていないがどうしよう」といった雑念がどこからともなく思い浮かぶので、非常に迷惑していた。とりあえず、紙にメモを書きつけて、後で考えることにしているが、頻繁に登場するのはやはり、ドイツ研修のことだ。「あのとき、あそこで○○したよな」「そういえば、こんなこともあった」と唐突に印象的な場面を思い出したり、未作成の報告書の筋書きのことで悩んだり、今頃ほかの参加者はどうしているだろうと想像したりと、たびたび仕事に水を差していた。あれから約3週間が過ぎたが、時間の経過とともに、研修に対する評価というのは変わっていくもので、当初充実感で「非常に成功した」と思っていたものが、次第に「もう少しこうすべきだった」と反省に変わっている部分も多々ある。あの研修は自分を変えるチャンスだったが、行くまでは「究極のピンチ」としか捉えておらず、今後に生かすという視点が欠けていた。そのため、未だに日常が何も変わっていない、変えられていないことを、少し後悔しているという現実がある。来週末は2泊3日の旅行に行くので、報告書関連については、今週末の3連休中にきっちり片付けなければならない。そう言い聞かせては、また仕事に頭を切り替えていた。


仕事中につい余計なことを考えるのは、今が業務の閑散期であるからだ。正直、9月の勤務日の半分くらいを年休に充てても、業務的には特に問題なく処理可能だと思う。職員からの照会の電話応対で上司に少し負担をかけるくらいなものだ。こういう手持無沙汰な時は、これまでは「仕事の効率化のための仕事」をするようにしていた。計算や資料作成に使うエクセルのシートを、関数をてんこ盛りにしたりレイアウトを見やすくしたりして改良したり、過去の文書ファイルを読み返したり、後任者用のマニュアルを充実させたりといった仕事である。だが、それもほぼやりつくしたので、今は、これまで誰も使えずにずっと未稼働状態だった人件費試算システムを動かすために、手引書を見ながら使い方を習得する作業を主にしている。来年も担当が同じなら、この時期に年休を消化してしまおうかと考えている。ちなみに、今月の給料日は18日なのだが、カレンダーの都合で支給日が18日になるのは平成19年9月以来実に5年ぶりのことで、過去7年間の86回の給料日中で今回を含め3回しかない。そのため、財形等を扱っている銀行や保険会社から、「システム上対応できない」みたいな連絡があったようだが、実際の振込を行うのは財務課なので、自分のところでは関わり合いはなかった。


時は流れて終業後、暗くなるまでのわずかな間に、グラウンドでサッカーの練習をした。来月の県内職員サッカー大会に向けた練習だった。少人数だったので、簡単なメニューしか出来なかったが、いい汗をかけた。昼にバド、夕方にサッカーと1日に2回スポーツをするのは結構しんどいものがある。


帰宅途中、ツタヤでCDをレンタルした。セカオワの新作「ENTERTAINMENT」を借りるのが目的だった。ネットでの評価がイマイチだったので、買わずに借りることにした。ついでにほかのものも借りようと思い店内をぶらぶらしたら、「ボーカロイドコーナー」を見つけてついその前で立ち止まった。そこには棚2つに及ぶ膨大なCDが並んでいた。CDがたくさん出ていることは知っていたが、ツタヤでこれだけのスペースが割かれているということが意外だった。ずい分と市民権を得たものだ。また、別の棚には、ニコ動で有名になった「歌ってみた」系のCDがたくさん並んでいて驚かされた。ニコ動から遠ざかっていた間に、ボーカロイドやネットの歌い手たちがずい分と音楽市場に進出していたようだ。ボカロの世界をもう一回のぞいてみようか、どうしようかと少し考えたが、とりあえずそれらのCDを借りることはしなかった。その後、ゲーセンに行ってUSB駆動のスピーカーを500円で落としたが、2000円を空振りしたので、結果は赤字だった。


帰宅したのは20時20分。来週開催する若手の飲み会で、またまた幹事をすることになっているため、居酒屋に電話をかけて予約を試みた。幸い第一候補の予約を取ることが出来たので一安心。あとは参加者を確定させて、会場の連絡を流せばいい。


夜、寝る前にブログでも書くかとPCの前に座るが、運動で疲れたのと、チューハイを飲んだせいもあってか、非常に眠く、この記事の最初の部分を書いたところで断念。23時半に就寝した。




そんな感じのとある一日だった。昨日は晴天に恵まれたので、久々のジテツウをしてみたが、行きも帰りも結構しんどくて、帰宅後は22時を待たずに寝てしまった。そのため、今朝早起きして記事を書きあげ、アップしたのだった。

(90分)