池田綾子

自分が好きな女性アーティストは2人いる。一人は有名な「アンインストール」を歌った石川智晶さん。もう一人は池田綾子さんだ。二人とも自ら作詞作曲した曲を歌うシンガーソングライターである。その池田さんの新作の4thアルバムが出ていることに3日前に気付き、即座にAmazonで注文したら昨日家に届いた。


a light,a life

a light,a life


このアルバムは11月に発売されていた。前作の3rdアルバムが出たのが5月だったので、当分は新作は出ないだろうと思ってチェックを怠っていたから、わずか半年で新作が出ていたことは全くもって驚きだった。今日、アパートに戻ったのを機に届いたCDを聴いてみた。池田さんらしい優しくも深みのある、ときに力強い歌声が、新しいメロディと歌詞とともに流れてきて、心が穏やかな気持ちで満たされる思いがした。そして勇気付けられるような感じも。期待を裏切らない作品で、買ったことにとても満足した。ただ英語の歌詞が増えたことは若干気になったが、色々模索している部分もあるのだろうと思ったし、池田さんの魅力を損なうものだとは感じなかったので不満は全くなかった。そもそもこれだけクオリティの高い楽曲を前にして、ケチをつける気など微塵も起きなかった。


池田さんを知ったのは3年ほど前のこと。NHK教育のアニメ「電脳コイル」を見てOPとEDで彼女の曲を聴いたのがきっかけだった。OPは幻想的で力強く、EDはゆっくりと優しく穏やかで、対照的でありながらもどちらの曲もとても魅力的で、アニメの世界観にもぴったりで、耳に焼き付いて離れなかった。両曲は、池田さんの楽曲の多くを知った今でも、色あせず感動をもたらしてくれる名曲である。こうした名曲に出会うたび、音楽家って本当にすごいなぁとつくづく思う。一曲のほんの数分の短い時間で、人の心を動かすことが出来て、その余韻をその人の心の中にいつまでも残し、響かせ続けられるのだから。作曲家、作詞家、歌手、演奏者、誰しもが自分にとっては尊敬の対象だ。自分がもしどれかになれるのなら、作曲家になりたいものだ。言葉よりメロディに自分はより惹かれるのである。

(50分)