転居準備 その2

実家からアパートへの転居について、急がなければならなくなった理由、それは妻が7月からアパートに引っ越してくることに決まったことだった。


自分と妻は、2月に結婚してから、平日はそれぞれの実家で過ごし、週末だけアパートで同居するという「週末婚」を続けてきた。それは、お互いの家と職場が100kmほど離れていて、1箇所に拠点を置くのが難しいためだった。そのため、9月末をメドに、妻が今の職場を退職し、アパートに転居してくるというのが当初の計画で、自分もまだ先だからと思って少し悠長に構えていた。しかし、先月下旬、早く一緒に住みたいということで、妻が急きょ退職を決断し、自分もそれに同意。妻は5月末で退職し、7月から転居してくることになったのである。これまで夫婦共働きを基本に考えてきたので、妻の退職は大きな転機だった。これについては、考えると複雑な問題で様々な課題があるので今回は詳しく触れないが、自分としては夫婦が一緒にいられることがより大事だと判断したということである。


妻が引っ越してくるまでに、自分も生活拠点を実家からアパートに移さねばならない。だが、それは簡単なことではなかった。大学を卒業して実家に帰ってからの6年3ヶ月近くの間に、自分の所有物は増え、実家絡みのしがらみも増え、実家暮らしが「重厚長大化」してしまっていた。転居は、自分を巡る様々なモノやコトの変更、いわば自分が作り上げた生活システムの修正をも迫るほどの大きな課題として立ちはだかることになったのだった。


転居におけるステップ、課題は、主に以下の3点に集約することができる。

①モノの移動:所有物を移転させること。

②登録の変更:様々なサービス等に登録されている住所を変更すること。

③生活システムの再構築:実家で自分が果たしていた仕事・役割の家族への移譲するなど実家に自分がいなくても実家が回るようにすることともに、記録システムを変更するなど実家に依存しない新たな生活システムを設計する。

平日の仕事と並行して、これらの課題を解決しなければならなくなったのである。目安としては、7月いっぱい、1ヶ月ほどかけて、「完全な転居」を実現しようと考えた。


<※その3に続く。>

(30分)