暫く

Mちゃんがアパートを引き払い、地元の新潟に帰った。9月から向こうの会社に転職することになったからで、転職が決まってから引っ越すまでの間はわずか1ヶ月。あっという間にこの日を迎えてしまった。今日は午前から、餞別の菓子等を持って彼のアパートを訪ねた。すでに部屋はすっからかんで、引っ越しの手伝いの用はなく、もっぱら彼の見送りのためだった。さびしくはなるが、同じ県内同士だし、また会う機会はある。そう遠からぬうちに再会を果たせるだろう。お互いそう思っていたので、一緒に食べた昼食でも会話の内容はいつもどおりで、さよならは言わずに、いつもと同じように「じゃあね」で別れた。湿っぽさは全くなかった。心にあったのはこれまで上越で一緒に過ごした2年5カ月の日々への感謝の念だけだった。ほんのしばらくの別れでしかないのだ。また冬のスノボーシーズンになれば、彼の元気な姿を見られるだろう。人懐っこくて、物怖じしない性格の彼のことだから、新しい環境でもきっとうまく馴染めるはずだ。再会のときに、自分も相変わらず元気な顔を見せられるように、毎日を前向きに過ごすこと…それが自分のなすべきことだと思っている。



↑彼がいらないと言ったので、観葉植物を引き取った。長持ちするように大事に育てたい。

(30分)