締め2011

2011年は終わらない。あと1時間ほどで新しい年が訪れたとしても、2011年という年は依然として過去にはならない。あの大震災を、過去として、終わったものとして片付け、忘れていいものではない。・・・そう強く感じているせいか、年末という実感が全然なく、今年の自分を振り返る気分にもなれない。どうせ大した進歩もなかったので、反省したところで昨年と同じ結論しか得られそうになく、ならば昨年のものを読み返せば十分ということで、今年については特に締めの言葉は書かないこととしたい。おかしな話だが、本当のことなので致し方ない。


自分は生放送の番組が苦手だ。何かのアクシデントが起こるんじゃないか、段取りを間違えるんじゃないか、台詞を忘れるんじゃないかとハラハラしてしまって、とても落ち着いて見ていられない。妙なところで心配性とでもいえばいいだろうか。あるいは、予定調和への期待が強すぎるとでも言うべきか。だから、という訳でもないが、紅白歌合戦も部分的にしか見ていない。それも21時過ぎと予想されたPerfumeの登場シーンを見逃さないために30分前からチェックしていただけだったので、Perfumeの出番が終わった後はテレビを消してしまった。大晦日にテレビを見て夜更かしをする文化は我が家にはない。他の日と同じく午前0時を待たずに寝るのがならわしなので、自分もそうするつもりだ。明日の朝も、新年だからといって特に何かする訳ではない。せいぜい、今日しそびれた2012年の手帳の開封を行う儀式があるくらいなものだ。


自分は、来年がいい年になればいいなんて楽観的なことは思わない。むしろ、自分の生き方・考え方が問われる「試練の年」であるべきだと考えている。世界は激動の時代を迎えているし、日本も否応なく変わっていくだろう。いよいよ大変な変化が起きようとしている。自分も変わらなければ社会の中で取り残されてしまう。いや、すでに取り残されつつあるかもしれない。来年は、「変わる、変える」をテーマに、自分にいたずらに楽をさせないように努めていきたい。非常に困難なテーマではあるが、もはや逃げの姿勢は許されないのだ。

(30分)