野焼き

大都市は人の住むところではない。山や田んぼがなく、冬に雪も降らないところでは、何だか落ち着かない・・・そんな考えから、自分は田舎である地元に住んでいるわけで、基本的に実家での今の生活には満足している。人が少なく案外他者からの干渉が少ない田舎は、便利で快適な生活環境である。しかし、問題もある。自分が最も嫌だなと感じるのは、日中に窓を開けているとたまに屋外から野焼きの煙が流れ込んでくることである。各家に林があるので、おそらく落ち葉や枯れ枝等を処分するために野焼きをする人がいるのだと思う。部屋にいて焦げくさいにおいに気付くと、自分はすぐに窓やドアを閉めてそれをシャットアウトする。また、いつどこで煙に遭遇するの分からないので、車の空調は内気循環を基本にしている(但し高速道などで長時間運転する時は換気のために外気導入にするし、冬は内気だと曇るし野焼きが少ないので外気を基本にする)。例えもみ殻や落ち葉といった草木であっても、近隣に拡散するような野焼きは廃棄物処理法で禁止された違法行為であるはずだが、法律が改正されて10年以上たつ今でも、まだ完全にそれが徹底されてはいないのが現状である。タバコの煙や、工場や自動車からの排煙が家の内外に当たり前に存在していた40、50年前なら、野焼きの煙程度は何の注意も払われなかったことだろうが、そういった煙が排斥されたため、人々がにおいに敏感なった今の時代にあっては、どうしても気にならざるを得ない。落ち葉ごときを燃やすのに、家庭から焼却場まで石油を使って運ぶのはエネルギーのムダといえば確かにそうとも言えるが、野焼きが火事につながる危険性や、近隣への迷惑という問題を考えれば、禁止されていることは仕方のないことだ。早いところ、野焼きの禁止が徹底されるようになり、この地域がより一層快適になってくれればいいのだが・・・。

(40分:8/28)