撤廃

高速道路の無料化実験や、ETC搭載車の土日・祝日の料金上限を1000円にする措置が、6月をめどに取りやめになるというニュースを先日見た。高速無料化には、受益者が費用を負担しない仕組みは持続可能性と公平性の観点から見ておかしいと思って、自分はかねてから反対の立場だった。だから、当然だ、撤廃するのが遅すぎたくらいだと思った。でも、休日1000円の中止は、ちょっと複雑な気分だった。1000円は安すぎるから、2000円が妥当な線だと自分では思っていたので、定額制をやめて元に戻ってしまうのは、正直なところ心から賛同できるものではなかった。ただ、今の国の状況を考えれば、震災からの復興のために充てられる財源があれば多少の反対はあってもそれに振り向けるのが筋であるし、個人的な損得勘定からしても、年間で数回しか利用しない高速道路の料金の変動が自分の財政状況に与えるインパクトはほとんどないと言っていいだろうから、よく考えてみればこの成り行きは至極もっともなことかもしれないと納得できる。ETCの時間帯割引は継続されるようだし、ETCを付けていることの利点は今後も失われはしない。そういうふうに納得できるのなら、そもそも問題提起する必要もないわけで、今回の記事の意味もなくなるのだが、まあ、仕方ないね。

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