連勤

普通なら、水曜が終わると、「よし、一週間も折り返しだな」と思って週末に期待を馳せるようになるのだが、今週の場合は先のことを考えるとかえって気が滅入ってしまう。センター試験のための出勤で、土日が両日とも潰れるからである。一応来週振替休日が取れることにはなっているものの、今日が終わっても明日から来週月曜まで5日間の連続勤務が待ち構えていると考えるとちょっとうんざりする。仕事の帰りに寄り道するとか、何か楽しみを用意しておかないと前向きになれそうにない。とりあえず、明日はスポーツ用品店に寄って、買い物をしたいと思っている。


ただ、来週の金曜日に休んでスキーに行けるのは、センターのおかげでもあるから、土日出勤を完全に恨んでいるわけでもない。最初のころこそ、振替で平日に休むのは何だか変な気分だと思っていたが、今では「朝ゆっくり寝ていられるし、買い物に行くにも店が空いているから、むしろ得だ」と感じるようになった。


年度末の到来で自分の業務もにわかに忙しくなってきている。ルーチンではなく、来年度に向けての様々な準備といった初めて取り組む仕事である。年度当初からずっと改善案を考え続けてきた公開講座の冊子の、来年度版の作成作業にもようやく本格的に着手することになり、今は冊子の原案(見本)作成のために頭をひねってアイディアを駆使して、全力を注いでいる。前年のコピペは一切しない、完全リニューアルの冊子作りを任され、それを一人でやっている(別に自分の力を見こまれたとかいうのではなく、係の人数が少ないので、手の空いている自分にお鉢が回ってきただけのことである)ので、答えのない作業に大変さも感じるが、同時にすごく充実感を覚えている。自分は残業否定派だが、この作業のためならいくらでも没頭して仕事を続けていいという気持ちになってしまうほどだ。ただ締め切りが今週中と限られているにも関わらず、細かい部分にこだわり過ぎてなかなか作業が進まないのが、困ったところである。配属当初は、こうした企画的な仕事をすることになるとは思っていなかったが、やってみたら思いのほか楽しいし、意外と自分にも出来るのだと分かって嬉しかった。やっぱり、仕事の適性とか、どんなことをしたら一番やりがいを感じられるかなんて、実際やってみなければ分からないものだ。やってみて楽しいと、どんどん欲が出てくる。今のやり方をもっと変えてやろう、新しくしてやろうという前向きな気持ちになれる。


自分が、財務課のように一つの業務に特化した部署ではなく、色々な目的を有していて何でもやらなくてはいけない部署に配属になったのは、色んなことをやらせてもらえるという意味で、最初の配属としてはあり得ないくらい幸運だったと感じられてならない。だがそれゆえ、次にどこの部署に行きたいかと異動の希望を聞かれてもあまりこれというのは思いつかないという問題も生じてしまう。正直言って、今の職場における最大の懸念材料はそれなのである。それに、今の自分より残業の少ない席というのもまずないだろうから、異動したら残業耐性の無さも問題化しそうな気配である。まあ耐性を嫌でも身につけるために、あえて財務課に行くという選択肢もあるが、ともかく今から入念に検討しておきたいと思う。

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