苦行

今日は午前中いい天気だった。気持ちよく晴れていた。8時にぱっちり目が覚めて気分がよかったものだから、ガストに行って朝定食を食べながら新聞を読んだ。それでちょっと遠くに行きたくなり、チャリ(クロスバイク)でラウンドワンに行ってマジアカを久々にやった。自分が弱くなり過ぎていてちょっとやり応えに欠けたが、頭を使うのは楽しかった。ここを出たのが12時。ここで引き返せばよかった。なぜなら午後の降水確率は70%だったからだ。だが自分はクレーンゲームをどうしてもやりたくて、新潟駅南の「チャンス」というゲーセンと、「ドンキホーテ」内のゲームコーナーで13時半過ぎまで過ごした。そろそろ出ないとマズイかもと思って収穫を得ないままドンキから出たときには、アパート方向の空はすでに一面雲に覆われていた。ヤバイかも・・・と思いつつ、1時間は降らないでくれよと思って無謀にもチャリを漕ぎ出したら、5分と経たないうちに雨が降ってきてしまった。慌てて近くの清水フードに逃げ込んだが、どうしたらいいものか悩んでしまった。


チャリをここに置いて電車で帰るとか、止むまでひたすら待つとか、色々考えたが、結局雨合羽を着てこのまま帰ることにした。雨合羽は近くのしまむらで購入。上下に分かれているタイプが890円だった。分厚いコートの上に無理やり羽織り、電子機器やノートの入ったショルダーバッグを不安を感じつつも合羽の上にたすきがけして出発。約1時間後、ようやくアパートまで帰り着いたのだが、その道程、チャリを漕いでいた間は、本当に苦行と言っていいくらい大変な思いをした。向かい風でチャリが中々進まず、気温4度で露出した手と顔は寒く、しかし全身は暑く不快で、腹は減り、泥除けがついていないせいで道から跳ね上げた泥水でチャリも合羽も汚れ、すぐ脇をすいすい走り抜けていく車は恨めしく、アパートが果てしなく遠く感じた。何やってんだ自分はという後悔の念もあるにはあった。だが、普段の生活にないさまざまな苦しさは一種の修行のようでもあり、段々頭が空っぽになってただペダルを漕ぐことだけに全てを集中するようになっていった。禅ってこういう感じなのかな、と知りもしないくせに勝手に想像した。近頃楽ばかりを選んでいる身にはいい薬になったのではないかと思う。


帰った後、錆びないようにチャリについた水滴や汚れをくまなくふき取り、チェーンを溶剤で洗い、油を差した。こういうのは技術のいらない単純な作業だが、自転車好きにとってはこうした作業さえも結構楽しいものだ。車は便利な足だが、チャリは好きじゃなきゃとてもやってられない道楽だな、と今回の件で改めて思った。というかもう相当眠いので細かいことは書かないけど、くたびれたのでもう寝る。

(30分)