散策

今日の午後は、珍しく電車で新潟駅まで行き、万代方面を散策してきた。目的は、ほぼ日手帳のカバーオンカバーの2010バージョンを買うこと。背表紙に「2009」って書かれた去年のやつをいつまでも使ってるのは何だかアレだし、最新のカバーオンカバーにはチャックがついたと聞いたのでぜひ欲しかった。幸いロフトでその当初の目的を達成し、ついでに手帳のボールペンの替え芯も見つけたので買っておいた。これで今年の手帳の懸案は解消されたのだった。


ついでに紀伊国屋にも寄り、本を物色した。気になる本はいくつかあったが、その場で立ち読みしてよさそうだと思っても、ネットでの評価はどうかわからないので、とりあえず書名だけメモって様子見としておいた。唯一買ったのは、東野圭吾の『さいえんす?』というエッセイ。文庫で安かったので、別にハズレでもいいやとおもって迷わず購入した。で、結果はというと「大当たり」だった。期待以上の面白さ。理知的で、示唆に富んだ思考、主張が展開されていて、楽しくさくさく読めつつも、身につまされたり、考えさせられたりする内容だった。例えば、社会の文系人間は科学や数学や技術に理解が無さ過ぎるとか、自分の首を絞めることになるのに身勝手に著作権を軽視している人々や社会への怒りとか、技術の進歩と犯罪の高度化の話、さらには野球のリーグ制の改革案やオリンピックのメダル数予想の話などがあり、理系出身のミステリ作家らしい独特だが筋の通った視点が新鮮だった。本棚に置いて何度も読みたいと思うほど気に入ってしまった。彼の小説は読んだことがない(ゆえにどんな人なんだろうと思って興味から本書を手に取った)のだが、これなら小説も面白そうだと期待を持った。実家に何冊かあった気がするので、そのうち読んでみたい。ただ、本書の中で役人や役所の体質について繰り返し厳しく批判していたので、個人的な因縁でもあるのだろうかなんてちょっと邪推してしまった。まあ事実でもあるだろうし、だからって彼にネガティブな印象は持たないけどさ。


あたりを散策しながら歩いたりしてると、何故か次から次と考えが浮かんできて、つい思索にふけってしまう。考える内容なんてたわいもないものなんだけど、思索は人間に与えられた最大の贅沢みたいなこともいうし、それは結構楽しいものだ。本当はその中でここに書きたいようなこともいくつか考えていたのだが、明日も1限から授業なので今日はここまでってことで。あー早く期末試験終らないかなぁ・・・。

(30分)