読書:死ぬときに後悔すること25

著者:大津秀一
出版社:致知出版社
発売日:2009/5/25
購入日:2009/7/18
読了日:2009/11/8



精神的に病んでいたころに買った本だが、思いがけず考えさせられる内容で、得るものは多かった。


さすがAmazonの「死生観」カテゴリーの中で売り上げが1位であることはある。


タイトルの通り、死の間際にある人たちが、最後に後悔したことと、そのエピソードが綴られている。理想的な形で、憂い無く人生を終わらせることがいかに難しいか、いかに人が死の淵で多くの悩みを抱えるかが、読みながらひしひしと伝わってきたのだった。


読み終えてて思ったこと。それは「若いうちから死ぬ準備をして生きなければだめだ」ということだ。若いからといって、「死ぬことを考えているなんて陰気だ、縁起でもない」なんて思うのはとんだ思い違いというもの。むしろ、年齢を重ねて心身ともにお迎えの来るときのための準備を整えてきたお年寄りより、死について何にも考えてもいなければ覚悟もしていない若者のほうこそ、いざ死ぬときに後悔するに違いない。あれをやっておけばよかった、これがしたかった、と。


だからこそ、よりよく、後悔なき生を実現するために、若者こそ死と向きあわねばならないと思う。死は必然だし、今日来るとも50年後に来るとも分からない。病気になって死ぬまでの準備期間が与えられるならまだいいが、事故で突然死するとも限らない。「遅かった」では済まされない。


思い立ったら今すぐにでも、「自分の生きる意味とは」、「自分の夢とは」、「結婚するかどうか」といったことを考え、自分の中ではっきりさせておくべきだろう。死の準備を早くから万全に進めておくほど、生は充実したものとなるはずだ。

(25分)