アウトプット

今夜はいつも一緒にバドをしている職場の若手二人を誘って中華料理屋に行き、一緒に夕飯を食べた。いわゆる「食事会」というやつで、アルコールは飲んでいない。そこで結構マジメな話をした。自分が幹事としてたまに飲み会をやっている若手の集まりについて、もっと組織化して活動内容も発展的なものにしよう、という問題提起をしてみたのだ。5分くらいで即席で作った論点だけ箇条書きしたレジュメを用意し、それを土台に現状の問題点やそれらの発展的解消に向けたアイデア等を思いつくままに話したところ・・・思わぬ事態となった。話が止まらなくなって、マシンガンのごとく自分の考えをまくし立ててしまったのだ。しかも話は高速ながら、きちんと筋道が通っていて説得力があった。自分で話しながら、「確かにそうだな」なんて納得してしまうような不思議な状況だったのだが、それを聞いていた二人も自分の考えを理解してくれたようで、しきりに相槌を打っては質問や意見を返してくれていた。今回の自分の目的は、とりあえず問題提起をして反応をうかがうことだったのだが、問題意識を共有したことを確認できたので、自分としては満足だったし成功だったと感じている。


今夜の一件で思ったのは、「自分の考えは、アウトプットすることで初めて形になるし、定着する」ということだ。いざ話すまでは、「何を話そうか、ちゃんと話せるだろうか」とまったく自信がなかったのだが、話をしていく中で自然と頭の中にごちゃごちゃと散らばっていたいろんな考えが集約・整理され、結果的に順序立てて説明されるに至った。それと同時に、自分の意見はこうだというのがはっきり持てるようになったのだ。これによって自分の頭の中はかなりすっきりした。知識や考え方というのは、自分の中にとどめておくだけではきちんとした形にまとまらずすぐ忘れてしまうが、一度話したり書いたりしてアウトプットしてみることで初めて有用になり、自分の中にも定着するという事実を思い知らされたのだった。この頃自分の頭が固くなったと感じるのは、声に出してアウトプットする機会が少なく、情報が整理・定着した状態にならないからなのだろうと思う。人間を相手にしないで、PCとにらめっこばかりしているから、頭が凝り固まってしまうのだ。自分は話下手を自認しているが、目的を持って話せば意外ときちんと明確に話せるようだとわかった。自分が主体性を発揮できる場を恣意的に作り、もっと積極的に自分の中にあるものをアウトプットしていけたらきっと愉快だろう。そういった新たな可能性に期待を込めて、今後もしばらく若手のリーダー格という立場を利用していきたいと思った。

(40分)