3年目

今日から新年度になり、自分も採用3年目に入った。中身を伴っていないのに、早くも分類上は「中堅職員」の仲間入りである。部署の異動もなかったので、先月と変わりない、普段通りの朝を迎えた。しかし、日中となると、非常に慌ただしかった。転入・新採用職員の対応や、辞令交付式への陪席、異動者が挨拶回りに来るなどして、パソコンの前で落ち着いて仕事が出来るようになったのは、午後になってしばらくしてからのことだった。夜は、他の職員が比較的早めに帰る中、21時台まで一人残ったが、思うように仕事がはかどらないので、どうにも集中力が途切れてしまい、最後には逃げ出すように職場を後にした。木曜は消防団、金曜は課の歓迎会で残業できないから、実質明日明後日が勝負だが、とてもじゃないが給与の計算が終わる気配はない。年度初め早々、暗雲が立ち込めるような状況になり、途方に暮れるばかりだ。仕事的には、そんな感じだった。


お昼休みは、今日から入った新人4人(全員が男)と、他大学から転入してきた女性職員(ただし既婚)を誘って学食に行き、予め集まってもらった若手職員との初顔合わせの場を設けた。全員が20代の若々しい面々の集まりだったが、あまり積極的に話す人はいなくて、いまいち活気がなかった。これはいかんと思って、発起人の立場から、大学での仕事の仕方等について、わーっと思いついたことをありったけ一方的に話して場を持たせたが、本当はもっと他の人に話してもらいたかった。まあ、そこは自分の工夫が足りなかったということだろう。自分もそうだが、うちの若手職員は自分から声を上げて何かをやろうという人がなかなかいないので、誰かがちょっとおせっかいなくらいに人に声をかけていかなければ、こういう機会は持てない。その役回りをN先輩から引き継ごうと決心していたため、この場において、今年度の若手の幹事役になることを厚かましくも宣言してみた。特に反対意見はなかったので、これから1年は色々と企画をしたりして若手職員の親睦を深めるために力を尽くしたいと思う。食事会は30分ほどで解散したが、次回のイベントとして花見を画策していることを予告出来たし、初日に新人を集めるという実績を作ること自体に大きな意味があったので、おおよそ目的は達せられたと言える。ただ一点残念だったのは、新人をバドミントンに誘うのを忘れたことだ。


今日は久々に、1日中スーツの上着を着ていた。そのせいで少し暑かった。買ったきり使っていなかったスペアメガネをかけ始めたりして、ちょっとした気持ちの切り替えを図ったりもした。明日も明後日も早くて遅い一日になると思う。ちょっとしたことに楽しみを見つけて、前向きに、メリハリを付けて生活しよう。そう思いを新たにして、新年度の初日の幕を閉じることとする。

(40分)