蔵王

21日は、4時半過ぎにホテルを出発し、蔵王温泉スキー場を目指した。心配していた国道113号での県境越えは、降雪がなく路面が乾いていたことから幸運にも余裕でクリアすることが出来、8時過ぎには無事現地に到着した。そして、そこで合流したS君と一緒に、朝9時から夕方16時半まで、丸一日かけてほぼ全てのゲレンデを滑走した。リフト券代の元は十分に取れたと思う。このスキー場は、頂上を起点にゲレンデが横方向にいくつにも分岐しているため、全体として横方向に非常に広く、各コース間のリフト・ゴンドラの接続が悪いため、コースを移動するのに徒歩に頼らざるを得ない場面が多々った。自分はスキーなので、平地や緩い登り坂なら板を履いたままスケーティングで移動できるものの、スノボのS君は移動のたびに板を着脱しなければならず、かなり難儀していた。どおりでスノーボーダーよりスキーヤーの比率のほうが高い訳である。コースが複雑で、コース上の案内表示があまり詳しくないことから、現在地の確認や目的のコースへの移動のために乗るべきリフトの把握等のために、コースマップは必需品であった。リフトに乗っている最中やコースの途中でも頻繁にマップを取りだして開いていたため、夕方にはびしょびしょになり、ところどころ破けてしまったほどだった。そんな訳であまり親切な作りではないスキー場だったが、その分コースの種類は豊富で、難易度の高い急斜面もいくつかあり、攻略のし甲斐も大きかった。天候は10時台までは視界の良好な曇天で、頂上付近の標高の高いコースでは雪質も良く、不安だったけど思い切ってここまで来て本当によかったとしみじみ思った。ただ、11時ごろから天候が雪に変わり、その雪がとても湿っていたことから、雪質が悪化。場所によってはジャリジャリだったり、ガリガリだったりしたし、山の中腹ではガスに覆われてもいたことから、滑走に神経を使う場面も少なくなかった。とはいっても、有名な蔵王樹氷を自分の目で直接見ることが出来て感激したし、転倒もなく安全に滑りを楽しむことが出来たので、全体としては今回の「遠征」に満足しているし、300kmに離れた遠くまで、車ではるばる来た価値は十分にあったと思っている。



↑滑り始めた当初は、視界は良好で遠くの山まで見渡すことが出来た。


↑リフトに乗るために、カードキーをかざし、ゲートを通過する仕組みになっている。Suicaみたいな感じ。



↑正面の山にスキー場の頂上があり、樹氷が観察できる。そこまではゴンドラで向かう。


↑一瞬だけ青空がのぞき、山形市街が一望出来た。素晴らしい眺望だった。


↑コース頂上から見た地蔵山。無数の樹氷が立っているのが観察出来たが、青空がバックではないのがちょっとだけ残念なところ。ただ、吹雪ではなかっただけでも幸運なことだった。


↑コース頂上にある地蔵。2mあるらしいが半分以上雪に埋もれている。頭をナデナデしてきた。


↑山頂からは、両側を樹氷に挟まれた細いコースを滑り降りることになる。ターンがしづらくちょっと難しかった。




↑斜度38度の名物コース「横倉のカベ」。斜滑降で無理やり降りた。デコボコの攻略法を早くマスターしたいものだ。


樹氷。真っ白なので、ディティールが分かりづらい。


↑写真を加工して表面の様子が分かりやすいようにしてみた。細かい雪が木にくっついているだけなので、樹「氷」という名とは裏腹に表面は固くはなくて、触れるとさらさらと崩れ落ちる。まるで繊細なガラス細工のようだ。


車で下山したのは、17時過ぎ。路面が圧雪で覆われ、かつ凍結していたことから、このときばかりはかなり慎重に運転した。その後、山形市内のホテルに一泊。翌朝6時半に、S君と別れて現地を出発し、行きとほぼ同じ道を通って、12時前に帰宅した。往復ちょうど600kmほどで、消費したガソリンは35Lくらい。燃費は約18km/Lだった。くたくたに疲れたが、泣いても笑っても明日は出勤しなければならない。来週末にまたスキーに行くことを楽しみに、今週もしっかり気合いを入れて仕事に励みたいところである。
(60分)