暖房

寒い。自分の部屋は相当に寒い。かといって、暖房の前に立つと熱い。肌が焼けそうなほど熱い。というのも、部屋ではハロゲンヒーターを暖房に使っているからである。ヒーターの光が当たる部分は過剰なほどに暖まるが、部屋全体を暖めるにはかなり力不足であることは間違いない。


この時期に速効で圧倒的な力を発揮する暖房は、何といっても石油ファンヒーターである。これをつければあっという間に部屋が暖まる。しかし、給油の手間がかかり、運転時に床の埃が舞うといったデメリットがあるし、水蒸気が発生するため窓の結露の原因にもなる。そこで次に注目されるのは、エアコンである。部屋に備え付けのものだから場所を取らないし、給油の手間もいらない。ハロゲンヒーターと同じく電気の力で動くものだが、熱交換器を使うから格段にパワーがある。自分の部屋にもエアコンが付いており、効率の悪いハロゲンヒーターを使うくらいなら本当はこちらを使いたい。しかし今の時期は、雪で埋まって中に雪が混入しないように室外機に覆いが被せてあるため使うことができない。コタツは自室に置いておくと非常に場所を取るし、うっかりそこで寝てしまう恐れがあるため現在のところ選択肢から外れている。また都市ガスが通じていないので、ガスファンヒーターを検討の俎上に上げることもできない。それで次善の策として、現在はハロゲンを使っているという訳だ。といっても、寒い部屋で落ち着いて長時間作業などが出来るものではないので、家にいるときはファンヒーターとコタツで暖められたリビングで過ごす時間がとても長い。朝、すっとベッドから起きられるのは、このリビングがすでに暖まっているおかげであるし、逆にここを抜けだして廊下の洗面台で身支度をしなければならないときは毎度毎度憂鬱なものである。


ハロゲンで1日中暖めていた室内の現在の温度は、16.5℃。普段が極端に寒いだけに、これでもほのかに暖かいと感じてしまうが、ある意味これは人間の適応力の為せる業ということか。来シーズンもハロゲンを使い続けることになるかはまだ分からないが、とりあえず今シーズンはフリースの厚着やひざかけの使用で乗り切りたいと思う。

(25分)