希薄と起爆

うちの大学の職員間のつながりっていうのは、かなり希薄だ。かなりさっぱりした(サバサバした?)関係である。


まず、職員全体での飲み会とかがない。飲み会は、部署単位で、年4・5回行われる程度。それ以外は有志で集まらない限り開かれない。飲酒を強制されるような雰囲気もなく、至って穏やかだ。昔はもっと回数が多く、強制性も強かったらしいが、時代の変化で次第に人が離れていったらしい。


次に、職員旅行がない。職員同士でのレクリエーションの類もほとんどない(ボウリング大会があると聞いたことがあるが、いつやるのか、どれほどの人が参加するのかはまだ分からない)。これまた昔は、旅費を積み立てたりして行ってたらしいが、今は人も少なくなり、また休日に職場の人と顔を合わせるのを嫌ってか、いつの間にか行われなくなったらしい。いい歳をした大人がバカ騒ぎするところになど居合わせたくはないので、これは好都合なことだ。


それから、職場での会話が少ない。勤務時間中の雑談が(喫煙室を除いて)あまり見受けられないだけでなく、昼休み中もあまり会話がない。席を離れないでずっと机にいる人も少なくないが、それで何をしているかというと、PCでブラウジングをしていたりする。誰かと歓談しているようなことはあまりない。これは自分の部署だけなのだろうか。勤務中にいたずらに無駄話をしないのはいいことだと思うが、一定のコミュニケーションは必要ではないかと思う。


そういうわけで、大学の職員同士の人間関係は濃くなく、慣れ合いが苦手な自分にとっては一見至極心地よいもののように思われる。短期的に見れば実際その通りだ。だが、中長期的に考えたら、決して好ましいことだとばかりは言えない。長い付き合いだから今更そんなに接点を持たなくてもいいベテランの人たちはともかく、若手は相互に交流する機会が著しく少ないのである。同じフロアの人に対して、お菓子を持って行って話のきっかけを作る「お菓子外交」を自分はしばしばやっているが、さすがにフロアの異なる部署にまでそうして足を運ぶことはまずない。同期以外の他部署の若手の人と交流する機会は、現状ではほとんどないのである。お昼に誘うとか、飲み会を企画するとかして、誰から旗を振って若手の交流の機会を作らないと、今後人数的に多数を占める40〜50代のベテランが引退した後、組織としての一体感が揺らぐ恐れがあり、自分はそれを危惧している。リーダーや幹事のポジションは苦手だからあんまり乗り気ではないが、誰もやろうとしない以上は、いずれ自分が積極的に声を挙げて行かなくちゃならなくなるだろうな。いわゆる起爆剤っていう役割の人間がいないと、組織ってのはいずれ立ち行かなくなってしまうからね。

(30分:11/4深夜)