入荷

自分が先週リクエストした本が、昨日図書館に入荷された。


申し込んだ翌々日くらいには、すでに「購入します」という掲示がされていたので、いつ来るかと楽しみだったが、それから一週間も経たないうちに入ったのでびっくり。学籍アドレスあてに入荷した旨を伝えるメールが来たので気付いたのだが、こういうシステムになってるとは知らなんだ。便利に出来てるもんだなと感心した。


で、その肝心のリクエストした本というのは中野雅至著『天下りの研究』という単行本で、ソフトカバーながら500ページを超える大著となっている。内容は題名の通り、日本の公務員の天下りを巡る様々な論点を網羅した研究となっていて、かなり読み応えがありそうだ。日経新聞で紹介されていて興味を持ったのだが、図書館になく、そもそも天下りについて著述された本自体が大学の蔵書で一冊しかなかったので、これはよくないだろと思って一種の危機感すら持ってリクエストしたのだった。だって、マスコミも世間も天下り天下りと盛んに官僚を筆頭とする公務員を叩いておきながら、そのメカニズムや原因や歴史や悪影響やあるいは効用について、本当のところはどうなのかということを全然知らない訳だから、これは全くおかしなこととしかいいようがないじゃないか。天下りを材料に、「公務員を叩くために叩いている」ような状態が現状だと思うが、これは極めて不健全なことだ。肯定するにしろ、否定するにしろ、双方が客観的で信頼するに足る情報に基づいて、感情論ではなくデータを明確な根拠として提示しながら議論するのが、健全なやり方というものだ。知識の無いまま、マスコミの扇動に乗せられ、彼らの意図のままに踊らされることほどバカバカしいことはない。マスコミが流す情報には必ず意図があるから、マスコミを「利用する」ためにはそれを見極める目が必要だ。そう思って、自分の知識の空白域を塗りつぶすために本書を手に取ったのだった。


しかし、内容が「研究」そのものであるだけに、読むのは時間がかかった。文章の意味する内容を頭の中で解きほぐして理解する処理作業が必要なのだ。昨日は一時間読んで60ページほどしか読み進められなかったから、読了するにはこのペースだとあと8時間くらいかかるかもしれない。今日は他に読みたい本があったので読むのをすっぽかしてしまった。新刊コーナーには9日まで置いてあるようだが、それまでに何とか読み終えたいと思っている。こりゃあ、土日も図書館に缶詰だなぁ。それと、書評はとても書く気が起きないや・・・。面白いんだけどねぇ。
(25分)