今、酔っ払っている。最後の一杯を飲んでから大分時間がたったので、かなり抜けてきてはいるが、まだ若干残っている感じがする。
今日は原信で買ったサッポロクラシックというビールを飲んだ。
普段はビールくらいじゃ酔わないんだけど、今日は空腹だったので酔いが回ってしまった。
といっても、一人で飲んでいたわけではない。
友人のSと宅飲みをしていたのだ。
ここ最近は週一のペースで彼と飲んでいる。
きっかけは毎回彼からの誘いで、宅飲みか、居酒屋かも彼の気分次第で決まる。
今回宅飲みだったのは、自分が「原信にサッポロクラシックが置いてある」という話をしたことが理由だ。
サッポロクラシックは、8月に二人で北海道を旅行した際に何度か飲んだ思い出のビール。
北海道限定のはずのこのビールが何で原信に置いてあるのかは謎だし、新潟でも容易に手に入るようでは何だかありがたみが無いような気もしたが、飲めるならまあいいやということで、それを飲むことになったのだった。
いつも二人で飲むときは定番の「麻婆豆腐」をつまみとしてこしらえ、健康を考えサラダや漬物も買って、二時間くらいテレビを見たりして雑談しつつ飲んだ。やはり冷凍庫でキンキンに冷やしたビールは、しょっぱいつまみと相性がよくて、うまかった。ビールをきっかけに、北海道の話題も度々上がって、懐かしく思い出された。
酒が無くなった後は、パソコンで色々しつつ、雑談。来週自分がレンタカーにいらない荷物をつんで実家に帰ることを話したら、「せっかくだから渋峠を通って帰ればいいのに」ということを言われて、「んな無茶な」と思いつつルートや距離を調べたりした。新潟から渋峠経由で実家まで帰ると、340kmくらいあって、一人で運転するのはかなり不安に感じられたが、楽しそうではあった。でもそんなことを楽しめる場合かよ、とも思って迷った。
大体、彼と飲むときは、自分は強引な要求を飲まされ、無茶をさせられることが少なくなかった。
最寄のコンビニ(約1km)まで彼のチャリを追っかけて走らされたり、嫌だというのに焼酎を飲まされて記憶が飛んだり、彼の吸うタバコの代金を払わされたり、日本は冒険し尽くしたから海外に行こうぜと言われてパスポートの取り方について調べさせられたり、徹夜で朝までカラオケで歌う羽目になったり。
正直つき合わされるのが厄介だと思ったこともあった。
でも自分にとっては、酒を飲んで開けっ広げに付き合える数少ない友人の一人なので、それも受け入れて、付き合いを続けてきた。
結果的に、彼のおかげで大学生らしい思い出を色々と作ることが出来たというのも事実だ。サークルやバイトによって充実感を得る経験のなかった自分にとって、それはかけがえのないこと。だから、損得勘定なしに、彼にはとても感謝している。
今はお互いNNTで、傷を舐めあうような、ずるずると泥沼に引きずり込み合うような関係ではあるが、いつか互いに内定を得て、将来の月給の使い道について想像を膨らませられるような状況がくれば、本当にうまい酒が、楽しい酒が飲めるのではないかと期待している。
卒業しても年に一回くらいは会って飲めればいいんだけど。
でも今はまだ、何も想像だに出来ない。
少なくとも彼には、相応のありふれた幸せを得る権利はあると思うんだけどな。自分と違って、これまで行動を積み重ねてきたし、今も努力しているから。
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