続・賞与

今日は6月の賞与(期末・勤勉手当)が出たが、自分の気分は晴れなかった。「ボーナスだ、やったー」的な喜びの声よりも、「去年より下がってる、どうしてだ」という嘆きや不満の声のほうが多く聞こえてきたからだ。中には、「去年より支給額が下がっているのに、所得税が上がっているのはどういう理屈だ」と怒り心頭の様子で電話をかけてくる先生もいた。今の部署に来てから、怒っている人に対応することがなかったものだから、すっかり平和ボケしており、つい慌ててしまった。それで、今思えば非常に迂闊なことに「システムで計算しているので、すぐには原因はわかりません」なんてうっかり口を滑らせてしまったものだから、もう火に油を注いでしまって、「バカかおめぇ!」と罵倒されてしまう有り様だった。後で調べて教えると言っても「すぐ調べろバカ」と聞いてもらえず、先生から上司に代わるよう指示もあったため、直属の上司に電話を代わってもらった。上司が調べてくれて、結果的に扶養家族が減った(23歳に達した)ことが原因のようだと分かったため、その先生も(納得したかどうかはともかく)怒りの鉾を納めてくれたものの、自分としては情けなく、上司には申し訳ない気持ちでいっぱいだった。まさか学内の人から「バカ」なんて言われるとは思っていなかったし、大学教員ともあろうお人がそんな言葉を人に浴びせるとは、教育者として、それ以前に大の大人としていかなものかとも思う。計算ミスじゃないかと主張していたので、訴えそのものは言いがかりだった。しかし、油断と知識不足で、原因としてありうる可能性についてすぐ答えられなかったこと、担当者でありながら「わからない」なんて無責任な言葉を、一瞬とはいえ発してしまったことに対しては、自分の無力さと未熟さを深く痛感せずにはいられなかった。そうした事情で、黙々と心のうちで反省していたため、帰途に就くときに明るい表情が顔に浮かんでいることはなかった。


税や労働法や経理について、もっと勉強しなくちゃいけない。自力で知識を深めなければならない。給与担当として専門性を高めるために、そして自分自身を高めるために・・・。失敗を糧にして、今、そう強く思っている。

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