- 作者: 吉田武
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/11/01
- メディア: 新書
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読了日:2010/7/19
はやぶさ帰還に世間が沸いているのを見て、本棚から引っ張り出して読んでみた。これを読むと、はやぶさの成果が、糸川教授以来の日本の宇宙開発の技術と知見の、数限りない積み重ねの上に成り立った、決して偶然などではない確かな結果であることを思い知らされる。日本の研究者、技術者たちが、失敗から多くのことを学びながら、常に世界一になることを目指して、自分たちの力で宇宙開発の道を切り拓き、そして今独自の発想で世界に誇れる素晴らしい仕事をしたということ、それは同じ日本人として、心の底から尊敬の念を感じるとともに、胸が熱くなるものがあった。探査機はやぶさの偉業と、そこに至るまでの宇宙研の歴史を、技術と物語の両面に触れながら丁寧にまとめてあり、それでいて宇宙への情熱を強く掻き立てられる良書である。自分がこの本から得た感動を、ぜひ多くの人にも味わってほしいと思った。
※文字数制限で読書メーターに全文が掲載出来なかったので、加筆修正の上こちらに載せた。
(15分、7/21 0:30)