メンタルタフネス

育児においてもっとも大事な心得は、 「親がストレスを溜め込まないこと」だと思う。 なぜなら、親が常にイライラしたり落ち込んだりなどしてストレスフルな状態でいることは、 子供に良い影響を与えないだけでなく、 仕事や家庭生活にも悪影響を与えてしまうからだ。いくら子供はかわいいといっても、 大なり小なりストレスは必ず生じる。それを我慢だけで克服しようとすると、絶対にどこかで無理が生じ破綻する。親がそうしたストレスを子供にぶつけることなく 、いかに上手に発散するかを、 子育てにおける重要なテーマとしてもっと議論し、実践するべきではないかと思うのである。気持ちを前向きに保てないと、何も新しいことをやる気になれないし、子供の教育について考えたり学んだりする余裕さえも持てなくなってしまう。

 

さらに夫の場合は、 自分自身が感じるストレスへの対処だけではなく、 妻のストレスのはけ口になることも考えなければならない。 結婚に伴い妻が夫の地元に転居してきた場合 、妻が子供にかかりきりになる専業主婦世帯はもちろん、共働き世帯においても、 一般的に夫より妻の方が社会との接点が少なく、 身近に相談できる相手を持てないケースが多いと思う。 そうした妻にとって夫は貴重なストレスの発散先であり、 夫はそのことを自覚した上で、妻のストレスを取り除くために積極的な役割を果たさなければならない。 具体的には、 軽度のストレスであれば妻の話相手になることが有効だと考えられるだろうし、 重度の場合は妻の拳や蹴りを無抵抗で受け止めることも必要になるだろう。 最悪なのは、妻のストレスの最大の原因が夫自身の言動にある場合だ。 夫はそこで、自身が無自覚のうちに妻に与えてしまったストレスの倍返しを受けることになる。 夫には、いかなる時においても妻の良き相談相手となり、 妻のストレスを見逃さず、 それをこまめにケアし、ときには妻のサンドバッグとなることも厭わない覚悟が必要なのである。家にいるとき、妻ケアの意識を忘れて一人でリラックスしているような夫・・・彼は、いずれ妻のマグマの噴火の直撃を食らうことになることを知らない、哀れな存在だと言えるだろう。

 

要するに、二重のストレスにさらされても折れない、 爆発しない 、メンタルの強さこそが、育児中の夫に最も大切な素養なのである。自分自身、こうしたダブルのストレスを感じているし、気持ちがなかなか前向きになれない日も時々ある。ではどうやって 、強いメンタルを身につけ、 維持するか。 時間をかけず 、妻子に迷惑をかけず、 お金もかけないで 、しかも正々堂々とできる方法でなければいけない。発散方法と、心理術の2つの側面から、具体的なストレス対処法を最近整理し始めた。まとまったら、今後また記事にしたいと考えている。

 

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