さよならセーブオン

2月20日をもって、新潟県内の全てのセーブオンが閉店する。セーブオンはローソンに吸収され、他県ではすでに既存店舗がローソンに切り替わっていたが、店舗数の多い新潟県群馬県だけは、最後まで残っていたのだった。セーブオンは、大学生時代に自分の通っていた大学周辺に複数の店舗があり、当時最も身近なコンビニの1つだった。西門前のセーブオンは「西ブオン」、中門前は「中ブオン」、工学部近くの店舗は「工ブオン」と、それぞれ学生の間だけで通じる通称があり、自分の中では「ブオン」というこの独特の略称がすっかり定着していた。それだけに、今回の一斉閉店には一抹の寂しさを禁じ得ない。昨日、近所のセーブオン2店舗に足を運んでみたが、どちらの店も、商品の棚は、おにぎりや弁当のコーナーを除き、ほぼ空になっていた。新聞の販売や公共料金の収納も数日前から停止してしまっており、雑誌コーナーもなくなっていて、休日の昼間だというのに店内は閑散としていた。棚に残ったわずかな商品は、20〜50%オフと表示されていたので、何か買いたかったが、お菓子などはすでに売り切れていて、あるのは整髪料やゴミ袋といった普段ならコンビニでは買わないようなものばかり。それでも、これが最後だからという思いから、その中の商品をいくつか買って帰ったのだった。今回閉店するセーブオンの店舗は、5月から一部店舗を除きローソンとしてリニューアルオープンすることになっている。利便性としては確実に向上するが、コンビニの種類が減ってそれぞれの個性が画一化されていくのは、面白みという点ではマイナスの面もあると思う。そんな時代の流れを感じさせられる、一つの象徴的な出来事として、自分の記憶の中に刻まれたのだった。


※写真は2018年2月8日撮影。

(25分)