G.G.

ジェネレーションギャップ・・・というのは、こういうことを言うのだろうか。


急病で休んでいた新人の女性が、今朝、2週間ぶりに出勤してきた。心配していたのでどうしたのかと思ったら、身ごもったのだという。しかも、休んでいる間に入籍したそうで、「名字が変わりました」とのこと。休んでいたのは、妊娠の初期症状で体に変化があったからだったようだ。自分は、昨年度まで人事・労務関係の部署だったから、誰が結婚して改姓でいつ出産でいつから育休だという話は、仕事柄真っ先に耳に入ってきた。だから、その手の話には驚かないほうだと思っていたのだが、これには少々面食らった。まだ大学を出たばかりの、20代前半の若さでか、早いなー・・・率直に言って、そう感じてしまった。もちろん、いつ結婚して出産しようと、それが本人の意思に基づく限り、何らそれを責める由などない。また、うちの職場で人事上不利益な扱いをすることも一切ない(ただし勤務しなかった分について、給与や昇給幅は調整される)。実際携わっていた立場から、それについては断固保証する。法令上当然のことだ。あくまで本人の自由だし、制度上は何の問題もない。組織としても、結婚・出産をしても引き続き働き続けて欲しいと考えているし、実際に女性職員の多くはそうしている。ただ、それでも、「なぜ、今」という印象は拭いきれなかった。高齢出産で早く産まないとリスクが高まるとか、結婚してもう何年も経っているとかいうなら分かるが、今回はそういうわけではない。根っからの男女同権論者の自分でさえも、さすがに全面的に無条件に支持する気にはなりきれなかった。採用1年目というのは、職員としてキャリアを積んで行く基礎を築くための最も大事な時期だ。色んなことにチャレンジして、多くのことを学ばねばならない。そのスタートの直後に、産休・育休を取得して半年なり1年なり休まなければならないのは、こんな言い方は本当はしたくないのだが、ほかならぬ本人にとって小さからぬ損失になるのではないだろうか。5、6年目の1年と、最初の1年とでは、時間的には同じ長さであっても、決定的な質の違いがあると思うのだが・・・。そこをどのように秤にかけたのかは、自分には知る由もないし、口を挟むつもりは毛頭ない。おそらく本人も相当悩んだのだろうと思う。いや、そうであると願いたい。自分に今できるのは、彼女の選択を尊重し、そっと応援することくらいだ。


冒頭の内容は、本人が自らの口で、今朝、課内の全員の前で話したことだった。今の時点ではあまり大っぴらにすべきことではないかもしれないが、狭い職場なので、自分が口をつぐんでいたとしてもすぐに知れ渡ってしまうだろう。この事実に「うーん」と思ってしまった自分は、残念ながら古い考え方の人間、いわば、重力に魂を縛られたオールドタイプなのだろう。そして、彼女はこれからの新しい時代を築くニュータイプということなのだ。彼女は間違ってはいない。自分が追いつけていないだけなのだから。昭和生まれと平成生まれの差、なんてことは言いたくはないが、しかし、このジェネレーションギャップにはガツンと来るものがあった。まあ、それより何より一番驚きだったのは、結婚相手がもう10年以上付き合っている人だということか。中高大と青春時代をずっと一緒に過ごしてきた相手と結婚だなんて、そんなのはフィクションの中だけの話かと思っていたが、現実にもあるものなのか。


これで、13人いる課内職員のうち、自分と、50代の男性の副課長以外は、みんな既婚者になってしまった。今回の彼女以外の、もう一人の新人男性(自分と同年齢)も既婚で、来月には第1子が生まれる予定だ。ほかの部署に比べて、うちの既婚率が際立って高いのは何故なんだろう。次は自分・・・と思いたくもなるが、残念ながら今は何のあてもない。ただ、否が応にも、わが身の問題を考えさせられる出来事だった。

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