間隙

仕事から帰ってくると、何かをしようにも、どうにもやる気がしなくて困る。税務署に出す法定調書と市町村に出す給与支払報告書を、何とか締め切りの1月31日までに提出し、無事2月を迎えることが出来た。2月給与の計算の本格化は明日からとなるので、今週の前半は、仕事的にはしばしの間隙というべき感じで、さほど残業もせずに帰ってこれたのだが、帰ってから何か出来たかというと、正直言って何もしなかった。せいぜい、夕飯を食べながら、HDDレコーダーに録りためたテレビ番組を見たくらいなものである。日経新聞もざーっと荒く読んだだけで、精読はしていない。先週に至っては、2日に1回くらいしか読んでいなかった。自分でお金を出して買っているのに、もったいないことだ。「ながら」でするようなことですらこの始末なので、一か所に腰を据えて専念しなければいけないようなことはからっきし手に就かない状態だ。PCを付けてるなんてのは、最もおっくうな作業である。仕事で一日中PCの前に座っているので、例えネット等の娯楽利用であったとしても、家でまで使いたくないという心境も働いているかもしれない。あと、自室の暖房をすごくケチっているので、基本的にコタツのあるリビングで過ごしがちで、PCのある自室(室温10度以下)から足が遠ざかりがちというのもあると思う。寒いなら暖房を使えばいいだけの話だが、新潟のように寒い地域だとエアコンだけでは効果的に部屋を暖めるのが難しいし、室外機が凍りついているため、スイッチを入れても作動するまでに時間を要するので、あまりすぐれた暖房器具ではないことが分かってしまった(今更過ぎる)。なので現在は、寒い室内で、フリースを着て、ひざかけを併用しつつ、震えながらPCを操作しているところである。


ニュースでも連日報道されているように、今週に入ってから雪が大変な状態になっている。自宅の周辺は、すでに積雪が2mを超え、屋根から雪を下ろした場所に至っては、ほとんど家の2階と同じ高さまで積もっている。道具なしでも1階の屋根に登れてしまうくらいだ。家の裏側の雪は片付けていないので、風呂場や台所の窓は雪の中に埋もれて外が見えなくなってしまった。道路の状況も悪化している。雪が降りつつも、日中は気温が高い(0度以上)ものだから、圧雪が解けてボコボコの路面になり、一部の道ではオフロードさながらの運転を強いられる。走ると車がガタガタと大きく揺さぶられ、壊れてしまうのではないかと不安に思うほどだ。砂利道というより、岩場を走っているような感覚である。少なくともタイヤのアライメントが乱れるくらいは十分あり得そうな気がする。雪のせいで道路の幅が狭くなり、車のすれ違い時に路肩の雪に擦ることもあるせいか、道路にホイールカバーが落ちているのを見かけることもよくある。それを見るたび、自分の車は外れていないだろうかと心配になる。退勤時の車の雪かきと、家での車庫入れの際に積もった雪のせいでハンドル操作に難儀するのは日常茶飯事なのでもう慣れてしまったが、通勤の渋滞に巻き込まれないようにするために早起きするのは、未だに習慣に出来ていない。今朝も通常ならあり得ないようなところで渋滞に巻き込まれ、15分くらい余計にかかってしまった。こんな環境で走っていると、車の寿命にも悪影響だろうと思うし、エンジンから熱が供給されない電気自動車じゃ、この寒冷地では凍りついてしまって役に立たないだろうなと考えさせられもする。電気を使って車を暖めようとしたら、簡単にバッテリーがあがってしまうだろう。ガソリン車が電気自動車に完全に置き換わることはあり得ないと、ここに住んでいるとつくづく思う。石油の枯渇後については、光合成で石油を作る藻の力に期待するしかない。


ところで先週の月曜日に、日商簿記3級に申し込んだ。申し込み手続きのために、商工会議所に初めて足を運んだ。ここの窓口で手続きをすれば、手数料なしで2500円で申し込みが出来る。落ちても痛くない程度の金額だが、年3回しかないチャンスを棒に振るのももったいないので、なるべく合格できるようにはしたいと思う。ただ、土日はスキーで、平日は何もやる気がしない状態なので、果たして勉強が進むかどうか・・・。いや、勉強は「しなければいけない」のだ。やる気が出るとか出ないとか言っている場合ではない。何とかしなければいけない。何とかしなければいけないのだ。部屋の片づけとか、DISCASから一ヶ月借りぱなしのDVDを見るとか、ちょっとしたことなのに出来ていないこともたくさんあるので、毎日の短い自由時間を活用する工夫と努力をしなければならない。恒常的時間不足という半永久的に続く課題を克服するための、物ぐさな自分にも実行可能な、画期的なアプローチはないものか。これを考えることだけは、少なくともサボってはいけないと思っている。

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