白熱

三連休の初日の今日は、友人のMちゃん、SS氏とともに湯沢のスキー場まで遊びに行った。予定より到着が遅れたのと、暴風雪で氷点下5度の悪天候のために、スキー・スノボはあいにくあまり楽しむことが出来なかったが、その反面、夜の部は非常に充実したものとなった。スーパーで買い込んだ惣菜等と酒を素泊まりの宿に持ち込み、19時前から「新年会」と銘打った飲み会をスタート。日常生活や仕事の話題に始まり、ゲーム、アニメ、映画等の趣味についてももちろん話したが、もっとも自分の言葉に熱がこもったのは普段は言えない各種持論を展開したときだった。富と文化を生む農業の重要性とか、社会人に必要な柔軟性とか、感情を記録することの大切さだとかを、聞き手の二人の反応を得つつも、まくし立てるように話した。そしてそれをテーマにみんなで議論をして盛り上がった。三人寄れば文殊の知恵とでも言うべきか、酒が入っているとは思えない、かなり本質に近い議論が出来たように思う。その議論が、自分にとっては、すごく充足感があって幸せな時間だった。自分の視野を広げ、多角的な考え方を身につけるためには、大学のゼミのように、自分の利害と直接関係ないようなテーマで本気で議論することが大切であるということに気付きながらも、その機会が全くないことにモヤモヤ感をずっと募らせていたので、念願の実現にのどのつっかえが取れたような清々しさがあったのである。人と話すことの極端に少ない業務をしていることから、そもそも普段から人との会話に飢えているというのも大きかっただろう。議論をしていたのはそれほど長い時間ではなかったが、一カ月分は話したという実感がある。欲を言えば、反論や批判的意見があればより一層建設的な議論になったであろうが、元々飲み会であってディスカッションではないのだから、そうしたことまで期待するのはいささか欲が過ぎるというものだ。とにもかくにも大満足だった。こういう機会が月に1回でいいから定期的にあったら、どんなにか生活にメリハリが生まれるだろうかとつくづく思う。なんとか、それを実現する方策はないものか、模索してみる価値は大いにあるだろう。楽しい時間は早いもので、話に花を咲かせつつも三人での宴会は0時ごろに閉幕。それから1時間と経たずに消灯となった。翌朝二人から聞いた話によれば、この夜自分は寝言で「多すぎて書ききれないよー」とつぶやいたらしい。なんとも分かりやすいセリフに我ながら笑ってしまうが、本当にその通りだ。つい書き留めたくなる楽しいやりとりに溢れていた。自分のわがままに付き合ってくれ、楽しい夜を与えてくれた二人には、心から感謝している。

(70分:1/7、8)